【スリ浜】見事な曇り眼でシュノーケリングしてみた。【奄美大島・加計呂麻島 女もつらいわ 05】
わたくし、コヤナギユウというケチな物書きでございます。
今日日はかげろうの島に候。「奄美大島・加計呂麻島 女もつらいわ」と題しまして、小説家の三谷晶子姐さんをたずねてまいりました。
なぁに、南の国だっていうからね、あたしゃてっきりこう、カァっと太陽が照りつけた、そりゃぁ暑いの暑くないのって。
そういう海だと思っていたのにだよ。
それを、お前、風がふけば潮のにおいのひとつもしやしねぇ。
まいったね、海といっても、いろいろじゃないか!
(以上で寅さん口調終了)
やってきましたのは、スリ浜!
ここは青い海が自慢の加計呂麻島いちばんの観光地。
チラッと見えるあの青い海に溶け出したい……!
……ところですが、仕事の修正があって不似合いな場所でパソコンを開くわたし。
なにせ加計呂麻島は山が多くて、集落内より海の方がインターネットが通じます。
三谷さんやチエちゃんには先に行ってもらって、しばしお仕事です。
しかし、「パソコンひとつでどこでも仕事出来る」たぐいの人が、よくこういうロケーションで「最高のオフィスです!」みたいなことを言っているけれど、よく出来るなーと思いました。
だって、目の前には誘惑があって並以上の集中力が必要だし、暑いし……。
そして自然のど真ん中だからもう、見慣れない「パソコン」というシロモノに、ありんこさん達がやじ馬にくるものですから、君たちはあれか、キーボードの中とかにはいっちまわないのかいと、気が気ではありませんでした。
わたしには向いてない、こんなワークスタイル!
そんなわけでなんとか雑念と仕事を片付けて、スリ浜へ!
デイゴの木のアーチをくぐって……
ひゃー!
沖縄とかの南国ともちょっと違う。
何とも言えない、優しい海の色です。
この右手の黄色い実はよく見ますが食べれません。
苦いらしいです。そしてものすごく硬いです。
お、写真左手に三谷さんかな? 発見です!
よーし、いくぞぉ!
いざんいかん、スリ浜!
うぇーい!
……と勢いよく飛び込みたいところですが、実はワタクシ、泳げないのです。
というか、正確に言うと海がややこわいのです。
日本海育ちでして、海といえば荒れているものなので、「シュノーケリング」なんて楽しんだことがなかったのです。
(小さいときに少しはやったのかもしれないけど)
だからちゃんと(?)したシュノーケリングは、波照間島はニシ浜での体験がはじめて!
あのときはライフジャケットがありましたけど、今回は道具一式を三谷さんから借りているため、片手には浮き輪を携えています。
いいの、それでもいいのっ。
こわいけど、とにかく海に入ってみたいの!
(道具の使い方も慣れていないのでメガネも曇ってる。左手にカメラ、右手に浮き輪)
なんせこの曇り具合なんでよく見えてなかったんですが、海がきれいなことはだけはわかる!(笑)
闇雲に写真を撮っていたんだけど、意外にも結構映っていた。
熱帯魚たちが。
サンゴもぷるぷる揺れている。
三谷人魚に追い付く。
お魚を見つけるたびにうれしくなって、一生懸命カメラの手を伸ばす。
ふるふると揺れるたびに光るサンゴの輝きを捕らえたくて、手を伸ばす。
でも浮き輪で水面に縛り付けられているたわしは、どうやってもこれ以上近づけない。
もっとなかよく、なりたいな。
もっと近くで、観察したいな。
だけど全然、近づけない。
それは泳げないから?
いや、海がこわいから。
写真を撮ることを少しあきらめて、フラフラと海面をただよって散歩した。
海は広いな、遠いなー。
そんなとき、目の前にお魚が現れた。
真っ黒に日焼けした、「チエちゃん人魚」が、こぽこぽと友達に会いにいくところだった。
ステキだなぁっと、思った。
わたしももっと、海と仲良くなりたいな、と。
海から上がって休むことに。
白いデッキから海を眺める。
三谷さんは、海上がりのビール!
わたしがこの加計呂麻島日記を書く時、必ず冒頭で寅さんの口上をまねしているけれど、それはここ加計呂麻島が寅さんの最終話「紅の花」のロケ地だから。
ここ、スリ浜は劇中でマドンナのリリーさんが寅さんの甥っ子・満男にカレーをおごっているところ。
満男のダメさとリリーさんのかっこよさが光る名シーンだ。
デッキから眺めるスリ浜も、やっぱり最高……ん?
足元に、なにかいる……?
ニワトリだ!
おしり。
それにしても、奄美大島の海の色は不思議な色だ。
南国の「青い海!」ともまたちがう。
淡くて、緑がかった、優しい色味をしている。
アッパーの開放感ではなくて、
ダウナーの脱力感が心地良い。
風がふく。
風からは、みどりのにおいがした。
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最後まで読んでくれてありがとうございました!
この記事は1900文字ありました。
書籍にするとおよそ3ページ分です!
コヤナギの記事は写真もいっぱいあるから、本当に本だったら倍以上のページを読んでると思う。
「活字離れ」とかいわれるけどさ、けっこう読めてるよね。
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