TRIP

5番街でひときわ目を引くセント・パトリック教会 + 1999.06.26

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SUCCESS!

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デパートやブランドが軒を連ねるニューヨークの5番街を歩いていると、ひときわ目を引く大きな教会がある。

セント・パトリック教会だ。

 

カトリック教会なので誰でも入れるし、観光名所でもある。

12月上旬、ホリデームードに賑わう街並みにも負けず、やっぱりその存在感は大きい。

 

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中に入ると簡単なセキュリティチェックがあるけれど、警備の人もコミカル。

そんなことしてくれるなら、ピント合わせて撮れば良かったよ。

(このニューヨークの旅では、カメラを向けると映り込む人によくピースされた。なぜだろう。)

 

StPatricksCh-2

 

建築はネオゴシック様式らしいよ。

ゴシック様式は13〜15世紀の「神の荘厳さ」を建築で表した装飾的な建築だったんだけど、やがて流行によって衰退。ネオゴシック様式は18〜19世紀初頭におこったゴシックの様式のリバイバル。バロックとの違いは直線的であったか、古めいた様子であったかなどだよ。

この写真を撮った2015年には分からなかったけれど、2016年のチェコで覚えたにわか知識

 

セント・パトリック大聖堂は1878年建築ですって。

 

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あ、ベツレヘムある〜と思ったら……

 

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イエスがいなかった。まだ25日じゃないから?

 

 

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一段高い、祭壇近くには立ち入り禁止。

見るだけ。

きれいだね。

 

出口にドネーションボックスがあるから、1ドルくらい、いれるといいよ。

 

StPatricksCh-3

 

セント・パトリック大聖堂 / St. Patrick’s Cathedral

5th Ave, New York, NY

↓このINDEXはグレーのタイトルをクリックでたためるよ。

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1999.06.26 微・本調子

※この日記は21才の私が無謀渡米したときのアーカイブです。

 

起きる。
ぱきっと、清清しく起きた。
多分ニューヨークに来て初めて清清しい朝。
9時。
今日は、この独房を出る。
そしてタコ部屋に行く。
死刑囚がちょっとランクアップ。
他の人と一緒でもいい。
そういえば、このホテルでチップを払ったことがない。
最初の朝に枕元に1ドル置いておいたが持っていかれなかった。
それからチップを置いてない。
どうしよう。
4泊したから4ドル。
ルームキーパーへのチップ。


ちょっと考える。
まぁいいか。

チップを残さず部屋を出る。
優しくない非常識な日本人って事で。
あばよ、葛藤のマリブステューディオ。

タコ部屋こと「友達旅館」へむかう電車の中考える。
この4日間、なんて長かったんだろう。
ホントになんにも分からなくて、
外人が恐くて、
劣等感を感じたり、
疎外間を感じたり。
膀胱炎にもなって。
そういえばいつの間にか膀胱炎はよくなってる。
今は痛くない。
たったの4日間とは思えない。
でもこのニューヨークの事はまだなんにも知らない。
そしてまだまだ、私はこの街に居なければいけない。

変な感じ。

友達旅館に着く。
昨日預かった鍵でロックを外し、勝手に入る。
10時頃だった。
友達旅館の中にはいろいろな人が居た。
趣味趣向がいろいろかどうかは分からないが、
人種がいろいろ。いろんな言葉が飛び交ってる。
その中で英語は何となく分かるのが不思議な感じだった。
昨日会った愛ちゃんの姿はその時はなかった。
やがてジョンを発見し、ベットはどこを使えばいいのか訪ねる。
リビングの隣の部屋の3段ベットが2列。
左の一番下が私のベットになる。
とりあえず5日間、私のベットになる。

ユウ:「荷物はどうすればいいんですか?」(ジェスチャーで)
ジョン:「その辺に」(ジェスチャーで)

私の鞄、鍵もないし、大丈夫なんかい。なんて、
これっぽっちも思わずどさっと置いて、
リビングのソファーに堂々と座って見た。
昨日とはうって変わり
この堂々とした私にはちょっとジョンもびっくりしたのか、
「キョウハ ナニヲシテルノ?」
と、カタコト日本語で尋ねてきた。
ああ、そうだ。私はホントのお部屋を探さなくちゃいけない。
こんなソファーにくつろいでる場合じゃない。
「JCSAに行きます」
そう、日本語で答えとっとと友達旅館を出た。

JCSAから友達旅館を紹介されただけあって(?)友達旅館からJCSAは近い。
今日は入会金を払って早くシェアルームメイトを探し、
部屋を決めなきゃ。
部屋を決めないとなんか落ち着かない。
昨日払えなかった入会金を銀行に寄って引き出す。
彼氏に泣き付いて振り込んでもらった。
貯金もなかったし、本の印税は半年後だし、甲斐性無しはだはだしい。
日本にいる時は誰にも言えなかったけどね。
もちろんJCSAにも言えないわな。

350ドルという大金を忍ばせ、JCSAのビルに着く。
今日は土曜日なのでほとんどのオフィスは締まっている。

ガチャン。
ん?ビルが開かない。
なになに??この部屋番号を押してオートロックを解除してもらわなきゃいけないのね。
部屋番号を押す。
反応無し。
反応無し。
部屋番号を押す。
反応無し。
お、おーい。
心細いんだから頼むよ。

ドアの前でおたおたしていると、クリーニング屋らしき黒人男性が私の後ろに。
順番を譲る。
彼が部屋番号を押すとドアはビーと言う音をたててロックが解除された。
すかさず一緒に入る。
しかし2重トビラの2つ目は一緒に入れなかった。
だめじゃん。
せっかく入れた一つ目のドアをまた出て部屋番号を押すことに励む。
やっぱり反応無し。
なんだ?休みか??
近くの公衆電話に走る。
JCSAに電話する。

「ロック開かないんですけど」
「あれ?今近くですか?これから開けてみるんでもう1回扉まで行ってみて下さい」
はぁ。
しばらく待つ。
開かないよ??
また部屋番号を押す。
つながった。
「開きません」
「あれ?」

「まだ開かないですか?」
「開きません」

何回かくり返すこと数分。
やっとロックが解除され侵入成功。
どうなってんの?
エレベーターにもちょっとビビリながらJCSAへ。

「昨日お約束していた小柳ですがサムさんいらっしゃいますか?」
「サムはおやすみです」
え?おーい。
「どう言った御用件ですか?」
「入会したいんですけど」
「あれー?聞いてないなぁ。あ、でも入会は僕でもできるんで」
「はぁ」
「入会金はご用意してこられました?」
「はい、350ドル」
「え?450ドルですよ」
「なんか短期なんで350でいいってサムさんが」

どうやら何も聞いてないらしい。
短期は350ドルと言うシステムになったと言うのは
私が貧乏でまけてもらった価格なのか??
そうですか…と、ひとまず承諾してもらいコンピューターへの本登録を行ない出した。
(ふつう私が帰ってから行なうものなのでは?)

「あ、あれ??入会用紙、記入されました?」
「はい」
「見当たらないんだよねー。あれー?」
なんでどんどんため口になっていくんだろう。見当たらないって。
「サムの電話も通じないよ-。あれー?あれー??」
昨日の今日ッスよ。
「あーじゃあ、新しくこの紙に書いてもらえますか?あ、電話」
めんどくさがりながらも記入する私。
JCSAの「なぜかだんだんため口の関西人(未確認)」は電話でてんやわんや。
どうやら他のお客さんが下の玄関から入れないらしい。
壊れてるのか。オートロック。
記入が終わり、ぼーっとしてると
「あ、あった。ありました。小柳さんの紙。あ、書き終わっちゃった?」


昨日聞いた話とほぼ同じ内容をまた聞いて今日はJCSAを後にする。
するとさっき玄関を入れなかったらしき日本人女性が入ってきた。
適当に時間を潰した気になったが友達旅館へ帰った頃はまだ6時頃だったと思う。
前にも書いたがニューヨークの夏の日没は遅い。
6時なんてまだ全然明るい。
やっぱりやることもなく、リビングのソファーでぼーっとしていた。
そこに愛ちゃんと
ジョン、
ジョンの友達、
ジョンの犬もいる。
みんなでボケ-ッとテレビを見ている。滑稽だ。
愛ちゃんが「オナカ空いた?食べる??」と、たらこスパを作ってくれた。
なぜか妙に優しく根掘り葉掘り(?)
私の仕事や本について聞いてくるジョンを適当に答え、かわしていたら女のヒトが入ってきた。
彼女の名前も国も忘れてしまったが
30才なかばくらいの英語の苦手な異国人。
(何語を喋ってたかは忘れた。)
なぜか彼女にも興味をもたれてひたしくなる。

彼女は今回仕事でニューヨークへ来たらしいが
ニューヨークは憧れの土地で、
しかも明日にはロスへ行かなきゃいけないらしい。
憧れのニューヨークへはさっき着いたばかりなのに
何も見ていないと言う。
カタコトの英単語を並べながら
私は飲料水がないことに気付く。
(ニューヨークの生水を飲んで何度かハラを壊したので生水は飲まない)
「ちょっと水を買ってくるから外に行くよ」
てなことを彼女に告げると
「私も行く」
と、彼女。
支度をするのでリビングで舞ってて欲しいと言われ、
リビングで待つとジョンが
「水なら浄水機が付いてるのでここの水道水はおいしいし飲めるよ」
とのこと。
どうしよう。
金ないからそれなら水道水でいいなぁ。
少女のように(?)輝いた目をした彼女に
「外出しなくていいや」とも言えず一緒に外に出る。

取り合えずワンブロック回ってみることにした。
友達旅館は立地条件だけは最高。(笑)
ニューヨークの観光名所や有名ビルなど私はよく分からないから、
でかくてキラキラしたビルを見て綺麗だとは思えど、
さして感動はなし。(思い入れがないからね)

しかし彼女はそのワンブロックを回るあいだも
「ビューティフォー」の連続だった。
なんだかこっちが嬉しくなるくらい。
夜景にカメラを向けては私ごといっぱい写真を撮っていた。
(そう言えば送られてこない)
「実は買うものはなくなったから、部屋の戻ろう」
らしきコトを彼女に伝えねば。
でも、単語がうまくいかない。
思い浮かばない。
「水は買わなくていいの?」
と彼女。
私よりかは英語ができる。(もちろん)
彼女の言いたいことは分かるけど、
こっちの言いたいことがなかなか伝えられなかった。
何をきっかけに部屋に戻ることを伝えられたんだろうか。
部屋に帰る中でも英語の必要性を強く感じてみた。

部屋に戻るとさっきは居なかった日本人の男の子2人がダイニングのテーブルに居た。
今どきっぽい男の子。
あ、近い人種だと思い話し掛ける。

「日本人の方ですよね?さっきいたっけ?」
「友達旅館はこのビルの2階だけじゃなくて5階にもあるんだよ」

髪の短いひょろっとして良く喋るスギッチーと、
とれかけドレットで人見知りなのか?フクダ君。
5階見たい!!と、連れてってもらう。
階段を上ってる時に

「屋上もあるの知ってる?」
「知らない!登れるの?!」

屋上に直行。
今にも崩れ落ちそうな階段を息切らせて登る。
ギシギシ言っててホントに恐い。
そして屋上に着く。
柵も何もないちょっと斜めったビルの天井の裏屋上。
目をつぶって走る、又は後ろ走りしたら何のためらいもなく自殺できるその屋上。
ああ、アメリカだ。

そのセルフ自殺現場に更に日本人が2人。
新宿で「ジューシー」というゲイ系ハードハウスDJ兼作曲家志望&スギッチーの先輩コサカイさん。
友達旅館でここのみんなと出会い今は語学学校に通うためクイーンズに住むヤマザキさん。

みんなで酒など飲みながら(私は水)自分のコト、ニューヨークのコトを話す。
多分ニューヨークに来て初めて自分ップリを発揮しながら喋れた。
それがなんだか楽しかった。

話題はだんだん音楽の話になりクラブの話へとなる。
「私はねー、ワープハウスが好きなんだよ。
もともとはテクノなんだけど
好きなものを詰めていったらいつの間にかハウスに」
「明日ゲイパレードなんだよ、知ってる?」
「知らない!!ぜってー見る!!」
しかも今夜、スギッチーとコサカイさんは
前夜祭的パーティー(クラブ)へ今夜これから行くと言う。
世界中のゲイが集まるかなりでかいイベントがあるんだそうだ。

「私も行きたい!!連れてって!!」

さっき会ったばっかりなのに緊張感ゼロ。
これも日本愛国心、信頼の現れか??
何のためらいもなく連れていってもらうことになり
支度をするからと私だけ2階に戻る。

ヤバい!!
楽しくなってきた!!!!
年に1度のでかいゲイパーティーに参加できるなんて
やっぱついてるんだな、私。
我ながら運の良さには自信があるわよ。

長い夜の話は続く。