2017
12.11
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9.11メモリアル、グラウンド・ゼロ +1999.06.23

SIX DAYS NEW YORK HOLIDAYS!, TRIP


2017年のうちに2015年のNY日記を終わらせようとしてるコヤナギユウです。

巻末には1999年のNY日記も転載しています。

 

今回初めて行ったところのひとつが、グラウンド・ゼロ。

初めてニューヨークへ来たとき、ここはワールドトレードセンターだったし、金融街には用がないのでこの辺の地理がまったく分からず、その後2.3度来たけれどたどり着けなかった。(建設中だったのかも知れない)

 

 

groundZero-1 groundZero-2 groundZero-3

 

初めて来た感想は、もっとなんか、怖くて悲しいところかと思ったら、とても静かでキレイなところだった。

巨大な四角の滝から、しずしずと水のつぶが吸い込まれていく。

まるで誰かの涙みたいだ。

 

グラウンド・ゼロ/ground zero

正式名称:9/11メモリアル&ミュージアム

180 Greenwich Street New York

OPEN 7:30-21:00

https://www.911memorial.org/

↓このINDEXはグレーのタイトルをクリックでたためるよ。

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1999.06.23弱気星人

※この日記は21才の私が無謀渡米したときのアーカイブです。

 

きのうの夜、結構遅くに寝たのに朝6時頃目がさめた。
東京にいた頃、こんなに早く目が覚めたことがあっただろうか。
二度寝をしようと思っても眠りに落ちない。
明らかに緊張している。
テレビも電話もないようなホテルだからもちろんモーニングサービスなどなく、とりあえず風呂に入って時間を潰した。
それでもやっぱり風呂には7時には上がってしまう。
何もする予定がないし、何からしていいのかわかんないし。
ベットに座っては椅子に座り直したり、ベットで寝転んでみたり。

…落ち着かない。

そう思うとなんだかトイレに行きたくなってきた。
トイレに行っても、行っても、トイレに行きたい。
しかも痛い。

あれ?これって。

いきなり膀胱炎。
まじですか。案外気が弱いのよね。私。
膀胱炎になるとき、私の場合だいたいがストレス。
ストレスの理由も分かってた。
って、いうか他に何がある。

異国の地&言葉通じない。
いつもなら病院に駆け込むが駆け込む病院もお金もない。
ならばどうする。

ここになれるしかない。

ってことはホテルに隠っていてはダメだ。

鞄に数冊の自分の本(And you)を詰め込んで、当てもなく表にでた。それが8時頃だった。

日本を離れるとき、ニューヨークに私は友だちも情報も何もなかった。
それを見るに見兼ねて大阪の友だちがニューヨーク在中の韓国人の友だちを紹介してくれた。
名前はテレサ。
しかし彼女は日本語をしゃべれないと言う。
私は韓国語も英語もしゃべれない。
そこでテレサが紹介してくれたのは日本人の富田さんという人の携帯番号。
つまり私と彼女の架け橋になってもらおうと言うことだった。

ブロウドウェイからなんとなく
セントラクパーク気味に流れながら南下した。
南下しながら公衆電話を見つけては富田さんの携帯に電話をした。
しかし、番号を全部押す前に回線が繋がろうとしてしまう。
なぜだ?
不思議に思いながらも、誰も見てないんだからその場で考え込めばいいのに次々と電話を変えダイヤルをまわした。
でも繋がらない。なぜに?

そんなことをくり返すこと数度。
やっと公衆電話に書いてある文字を読み取る努力をし始めた。
そこにはどうやら「市街局番のつく番号は最初に1を押せ」と言うことだった。
はいはい。そういうことか。
しかし、今度は定番の25セントコインではダメ。
料金が足りない。
じゃあいくら入れればいいのか????
良く分からなかったので25セント硬貨を2枚入れ、ダイヤルする。
やっと繋がった。
眠そうな声の男性がでた。
「ハロー?」と問い掛けられたのにも関わらず「もしもし」と答え、富田さんに電話を駆けるまでのいきさつを話す。
まだたった一日だけだけど日本語が嬉しくて仕方なかった。
少し考えてから富田さんは「彼女(テレサさん)に確認をとってから連絡しますよ、ホテルの電話番号は?」
ない、と伝えまた電話をする時間を聞いた。
14時にまた電話することになる。

何となく、セントラルパーク沿いを歩く。
知らないおじさんが「おはよう」という。
何気ない挨拶さえ、こちらの習慣なんだと思った。
その習慣すら恐い程、私は弱っていた。

人気の少ないセントラルイパーク沿いからブロウドウェイに戻り、更に南下した。
時間を持て余し、何からしていいのか分からなかったので徒歩でソーホーをめざした。
実は、日本で買ったガイドブックに訪れたい雑貨屋さんがあった。
ソーホーの西のはずれに存在する、日本人が経営するグラフィック雑貨を中心に扱った「ザッカ」という店だ。
そこの日本人の人に相談すれば何か分かるかも知れない。
お部屋の事。ギャラリーの事。ソーホーの事。ニューヨークの事。
そしてもし気に入ってもらえたら私の本(And you)を置いてもらおう。
外人には弱気な私も日本人相手ならどんなふうにでも厚かましく聞けると思った。
まだ買い物街は眠るニューヨークを足早に歩いた。

私は歩くのが早い。とにかく早い。
私に会ったことのある人なら良く知っているだろう。
新潟出身にもかかわらず「歩くのが早い」と有名な(?)東京人もぐんぐん抜いて歩く。
ニューヨーカーだって歩く脚の早さでは誰にも負けず10時頃にはソーホーに着いてしまった。
私の勘では10時ともなればだいたいの店は開いてるだろうと思った。
だから10時頃ソーホーに着くのはあるいみ計算通りだった。が。
開いてるのはコンビニのような役割をしているデリのみだった。
まだ、街は眠っていた。
いったいいつ頃店は動き始めるんだろうと周りを見ると大体昼過ぎオープンのようだった。
朝から何も食べていなかったのでデリスタンドへ入りサンドイッチを食べ、トイレを借りた。
ここが東京ならばもう少ししゃれたカフェに入り雑誌を読みながらうまく時間を潰せただろう。しかし何かが狂い、緊張している私は早々とデリスタンドを後にし、眠れるソーホーを徘徊した。

何をしよう。
そうだ。
先に「ザッカ」を探そう。
店がオープンしたら即入れるように場所だけでも確認しておこう。
しかし、店が見つからない。
まだなれない土地で方向感覚がないのも手伝って自分が何ストリートにいて、「ザッカ」はどっちにあるのかそれも分からなくなる。
そんなに方向音痴のはずはないのに、何度も何度も地図を確かめた。
そしてやっと出たブルームストリート。
これを西に行けば右側に「ザッカ」があるはず。
ここかな?と言うトコロを発見。
しかし。

あれ?なんか改装してるし。
しかもナチュラルな洋服と帽子がいっぱい??

何度も何度も地図を確かめ、何度も何度も載ってる写真とくらべてみる。
潰れたんだ…かばんの中の本(And you)は、また、ホテルまで持って帰るのか?

何か考えてたのか、なんにも考えてないのか、ただただソーホーをふらふらした。
そして、「芸術の街、ソーホーなんだから本場の画材でも買って行こう」
と、画材やさんを探し、アクリル絵の具を買った。
そしてどうする?このまま帰るの?
道ばたに腰をおろし、ガイドブックを見ながら考えた。
そのとき持ってたガイドブックはソーホーの地図は見易くても金持ちOL向けのバブリーな雑誌で有名ブテェック中心に紹介されている。
金があればね、お買い物三昧も素敵だけど。

緊張のせいで恐ろしく長い間歩いてた気がしたがまだ12時にもなってなかった。
何気なく見つめたガイドブックで一つ、ポストカードを中心にアート本を取り扱った雑貨屋さん「アートマーケット」を見つけた。かばんの中に残る、行き場のなくなった自分の本。
このまま持って帰るのか?
それはダサすぎる。
何より外人を避けつづけたら膀胱炎も直らん。
営業しよう。この本を。アメリカ人に営業しよう。

「この本が営業できず、のこのこホテルに帰ったら私は死ぬ」
と、自分を追い詰め店に入った。

「デイスイズ マイ ピクトブック」
「ルックアットプリーズ」
などと、単語をつなげながら店員さんに交渉した。
すると店員さんは別のお店を紹介した。
わけがわかんなかったけど、言われるがまま、書いてもらった地図を手になぜかハイテンション気味に次のお店を目指した。

プリンスストリートのちょっと間違えば廃虚、みたいな道を上がり「プリンテッドマーター」
美術書専門店につき近くにいたイアンク-パーさんと言う店員に声をかけた。
いくつかの質問をジェスチャーと単語、辞書を駆使して答えていく。

「僕の判断だけではこの本をここに置いていいものか分からない。
答えが出るまで4週間程かかる。」
連絡先は?と聞かれたがない、と、答え、ちょうど4週間後の7/21に私が来ることを約束した。
うれしかった。
置かれることは決まってないのに、ちゃんと営業出来たのが嬉しかった。
今度は地下鉄に乗り、目覚め始めたソーホーを後にホテルに戻った。
まだ13時にもなってなかった。

ホテルに戻ってから少し早めに富田さんに連絡した。
21時にアムステルダムアベニューの「六本木」というすし屋で待ち合わせをすることになった。
「お店の前で待っていればいいですか?」
「入ってていいよ」
入ってていいよと言われてもすし屋で飯を食える金は持ってないわよ。
と、思いつつ電話を切る。
ふたたびホテルに戻り、ちょっと寝た。

21時。
「六本木」に着くとそこはしゃれた寿司バーだった。
とりあえず店員さんで日本語の通じる人がいたので「富田さんはいますか?」と訪ねるとなぜかカウンター席に案内された。
まだ来てないのか、と思いお水を飲んだ。
先に飯を喰っても悪いし、第一ここで飯は食えん。(高いから)
等と考えているとカウンターの女の子が声を書けてきた。
アジア人だった。
「ハロー、ナイステューミーテュー」
なんと彼女がテレサだった。働いてたんかい。
彼女が出してくれるお通しなどを言われるがままに食べ、彼女は「おいしいですか?」と、カタコトの日本語で話し掛けてくれる。
今、日本語を勉強しているんだそうだ。
「富田さんはまだかな」と思い、テレサに聞いてみるとなんと脇で黙々と寿司を巻いている職人堅気なおじさんが富田さんだった。
仕事中じゃ話し掛けるのもなんだし、これしか食べないで帰るのも悪いし。
マグロの握りを頼み黙々と食べ、帰るとテレサに告げる。
今日の夜12時頃にここに電話してねと、携帯番号をもらった。
ありがとう。いいコだ。
なのになぜだか、自分が情けなかった。

ホテルに戻り、彼氏に手紙を書いた。
今日、ソーホーに行ったこと、膀胱炎になったこと、なんだか淋しくて仕方ないこと。情けないこと…
やがて12時になり公衆電話の状態を見るため表通りに目をやった。
一番近くの公衆電話はやっぱり若い黒人がたむろしてて恐い。
外に出て他の公衆電話を探した。
初めての夜。
昨日初めて降りたホテルの前に止めたキャブからホテルまでの道以外の風景。
なんだか総てが恐かった。
なぜ人は公衆電話にたむろするのか。
たむろしてない公衆電話は暗がりにあり、後ろから殴られそうで恐かった。
しばらくして見つけたノーマルな公衆電話。
テレサに電話をかけると留守番電話だった。
なんて伝言を残して良いのか分からなくて何も言わずに受話器を置く。
ほんとにほんとに情けなくってホテルに戻る。

膀胱が痛い。

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