クライストチャーチ空港近くのホテルをサクッとチェックアウトして、空港へ向かう。
南島からは国際線が出ていないので、国内線で乗り換えて、オークランドへ向かうのだ。
つまり、もう日本への帰路。
オークランドはニュージーランド最大の都市ということで、乗り換えついでに1泊することにして、せっかくだから1日歩いてみることにした。
空港のカフェテラスで朝ごはんを済ませるけれど、なんか、南島がたのしすぎて、都会のオークランドへのフライトに心が躍らない。
バスを乗り継いで、まずはオークランドの市街地を目指す
何のトラブルもなく飛行機は予定通りオークランドに到着。
空港から主要ホテルまでグルグルとまわるバスに乗り換えて、まずはホテルにチェックイン。今回も明日の飛行機のために、空港近くのホテルをとった。
(実は降りるところが分からなくて一度空港に戻ってしまった)
一番安い部屋がダブルのツインだった。
オークランドの街は広く、行ってみたいところは思いつかなかったのだけれど、港町ということで、フェリーに乗ってみることにした。
街の夜景がきれいに見える、ということで。
空港から港へ行くには、一度市街地のバスで乗り換えるらしい。
実はここの乗り換えもよく分からなくて、港は終点だと思い込み、一度空港まで“振り出しに戻る”してしまった。ぼんやりとミスを重ねているけれど、予定のないひとり旅なのであまりストレスに感じないのがいい。
やっと目的のバス停に着き、いざ港……の前に、プチ船旅のお供として甘いものを買うことにした。
テポカでフォトグラファーの maki yanagimachiさんにオススメのお店を聞いていたのだ。
きっと、ここで合っていると思うんだけど……。
小さな階段を上がると、小さな店内にかわいいケーキたち。
チョコレートケーキとカップケーキを1つずつ。
あと港にあったカフェでコーヒーを持ち帰り、フェリーに乗り込む。
フェリーで10分のチルな町、デボンポート
小さくなっていくオークランドの街。
サヨナラ都会。
といっても、船は10分ほどで目的地に到着。
対岸の半島デボンポートへやってきた。
ビーチと芝生が気持ちいいって、中村さんたちが言っていたのだ。
ほしいものも、行きたいところも、別にないし。
お腹も甘いものを食べて満足したばかり。
とりあえず、海沿いをプラプラと歩こう。
立地的にいい条件だと思うので、ステキなおうちが多かった。
よく見ると「inn」の文字が。
どうやらペンションの様子。
芝生をはじっこまで歩いて行くと、あれ、なんか、似合わない建造物が。
えっ!?
海軍ベース!
調べてみると、イギリス海軍基地らしい。
いままで大自然の中で過ごしていたから、よけいに海軍の違和感を強く感じるよ。
穏やかな海辺の風景を、なんだか複雑な心境で眺めることに。
デボンポートといえば、小高い山を登るみたいなんだけど、なんだかそんな気分になれず、小さなアーケードの続く素朴な街並みに迷い込んでみたくなった。
小さな路地へ、気の向くままに迷い込む。
メイドインニュージーランドを求めて、オーガニックキャンドルを買ったり。
デポンポートといえばここっていうチョコレートショップを、チェックしてみたり。
ニュージーランドのショコラは、ミルクも砂糖もたっぷり。
なつかしい味のするチョコレートが主流みたいだ。
ここには街の名前が書いてある板チョコもあったから、お土産に買ってみたりして。
少し外れたところに、アートギャラリーもあった。
旅行者だということが分かると、撮影OKとのこと(むしろ日本のSNSに投稿してって感じで)だったので、インテリアにも馴染みそうな身近なアートをインスタに投稿した。
ニュージーランドでは、ニュージーランド出身のアーティストであれば、国外進出にもサポートするそうで、いつか大きくなって帰ってきてくれればいいというスタンスのよう。いい制度だよね。
古い映画ばかりやっているいい感じのシアター。
ビルの中に丸ごと入ったピザスタンド。
地元の人しか来ないような、しっぽりとした自動車修理屋さんとか。
大都会の喧噪も嫌いじゃないけど、いまの気分は地に足のついたこんな暮らしが想像できる、そんな街並みがやっぱり心地いいな。
最後の晩餐はイングリッシュバブでビーフパイ!
いい感じでお腹もすいてきたので、そろそろニュージーランド最後の晩餐としよう。
昨日もいいもの食べたけど……やっぱり本当に最後の夜も、いい感じのもの食べたい。
ニュージーランドはイギリス領ということで、なにかとイギリス文化。
つまり、ニュージーランドらしい食事をとるなら、ロンドンスタイルがいいってこと?
というわけで、選んだのはアイリッシュパブ。
店内は薄暗く、日の長い外の方が明るいくらいで、窓際のカウンターに通された。
たくさんのビールラベルが並ぶサーバー前に並び、シードルをオーダー。
ここで食べるなら、なにがいいか尋ねたところ、ニュージーランドならパイだよ、特にビーフパイ、ということで言葉のままにお願いすると、運ばれてきたビーフパイは、ちょっと想像と違っていた。
お野菜たっぷり、箱形のパイ!
食べられるお弁当って感じのパイにナイフを落とすと……
じっくり煮込まれた様子のビーフがほろほろ、ほろり。
舌鼓を打っている間にあっという間に日が暮れて、外も店内と同じくらいの暗さになった。
海外で始めて車を運転したなぁ。
しかもキャンピングカーでひとりで野宿。
つい2.3年前までお酒も飲めなかったのに、まだまだ出来ること、やれること、いっぱいあるんだなぁなんて気持ちになったよ。
さぁ、帰ろう! その前に、オークランドの“あの子”に挨拶して、ね!
南島で取材はすでに終えているっていう感覚だったから、オークランドには大きなカメラを持ってこなかったけど、デボンポーロから見える夜景や素晴らしかった。
ぽこんと飛び出したスカイタワーが、カナダ・トロントの風景を彷彿とさせる。
……タワー……。スカイタワーっていうのか。
南半球で一番高いらしい。
山があれば、登るでしょ?
タワーがあるなら、襲わないと!
というわけでやってきました!
ザン!
スカイタワー!
1.2階はカジノになっていて、この日はイベントのためサンバがガールがいっぱいいたよ。
とつぜんダンシングタイムがあって一緒に踊ってみたりした。
タワーなんて全部観光客向けで高いじゃない?
登るだけなのに。
おまけに登ったって地元の人なんていない、観光客だらけで、逆に異国。
そんなことは分かってるけど……
登るよね!
この日は季候も良くて、スーパーに寄ってバス停をひとつ、ふたつ歩きながら、最後のニュージーランド旅を惜しんだ。
そりゃ南島が最高だったけどさ、見慣れないこのオークランドの都会だって、やっぱり楽しいよ。
プラプラ歩いていていたら、妙な看板を見つけた。
もう夜中だったから、さすがに締まっていたけれど。
(コヤナギの下の名前は漢字で書くと「優」です)
あとで分かったことだけど、100円ショップらしい。
いよいよ疲れたからバスに乗ろうと、名残惜しくなったオークランドの街を眺めた。
オペラハウスがイベントに合わせて虹色に照らされている。
その奥では、オペラハウスに合わせるように、スカイタワーも虹色に浮かび上がっていた。
バイバイ、冬のニュージーランド。
まだ全然気持ちも感想もまとまらないよ。
このきらびやかな街も、あの絶景ばかりのドライブも、同じ国だなんて。
全部まとめてレポートするなんて、乱暴だよね。
こりゃじっくり、取り組まなくちゃ。
まずは星空写真の、現像から。
<レポートおわり>
主に運転に慣れる、オーロラハント
世界最南端のプラネタリウム、重厚な駅を見て、ギネスブックに載った坂見る、オーロラハント
スーパーでラム肉を買って、誰もないDOCで野営、オーロラハント
片道3時間のトレッキングでマウントクックから朝日を狙う
撮影旅の中休みでのんだくれる
星空で世界遺産認定を狙う素朴な村で星空ツアーと温泉、オーロラハント
震災から5年。ニュージーランド流復興視察、まさかのオーロラハント
バスとフェリーを乗り継いで、対岸の半島へ。都市部夜散歩