ニュージーランド航空さんに航空券をいただいて、7月に10日間ニュージーランドを旅してきたコヤナギユウだよ!
コヤナギが狙うは「世界一」と呼び声の高い、ニュージーランドの星空。
それも、珍しい南半球の低緯度オーロラ「サザンライツ」が見たいなーと思って南島へオーロラハントへ行ったんだ。
この記事はその「1日目」のお話だよ。
周りが暗ければ暗いほど、よく見える星空。
だから日程は新月近辺を狙い万全。
あとはより暗いロケーションを求めてマイペースに滞在できるよう、キャンピングバンを借りたんだ!
持って「ない」から練習したい運転技術
クライストチャーチで英語の壁につまずき、「サンデードライバー」どころか旅行先の離島と田舎でしか運転しない「トラベルドライバー」のコヤナギの1日目は、まずは! とにかく! 運転に慣れること!!
クライストチャーチからダニーデンまでドライブゥ!
もうね、自分で言うわ。
バカか。
当然、GoogleMapの言うような4時間30分なんかで到着するわけもなく、6時間ほどかかりました。
飛行機でダニーデン行けば良かったんじゃないか、と。
いやまさに。
本当にその通り。
いちおう理由がもう一つあって、都会のクライストチャーチでレンタカーを借りた方が安いから。
……でもそんなのいいわけだわ。
本当はダニーデンは最終日に行く予定だったんだけど、急遽予定を逆回りにしちゃったの。
なんかおもしろそうだしロングドライブに挑戦してみようかな、と思って。
とはいえ、慣れないトラベルドライバー。
海外での運転は初だし、いつも軽自動車やコンパクトカーなので、ファミリーカーを改造した小さめのキャンピングカーとはいえ運転が怖かったんだよね。
だから、なるべく早く、運転技術を手に入れたかった。
でもさ、
英語が出来ないのもそうだけどさ、
往々にしてしあわせっていうのは、「ないところ」から得るものだと思うわけ。
だから、出来ないとや不安なことがいっぱいあるのは、幸せの種がいっぱいあるっていう
……ムリヤリかな?
街灯がまったく「ない」ニュージーランドの夜ハイウェイは想像以上の闇
スーパーでランチのビーフロールパイと、ロングブラックコーヒー、水と、量り売りのナッツとスナックと、リンゴを買ってドライブスタート。
上の写真は鮭の養殖で有名な「ラカイア川」の近くみたいだよ。
このときはすっごく走ったと思っていたけれど、いま改めて地図を見るとまだ全然出発したばかりだったみたい。
やっぱり慣れない運転は神経を使うのだ。
公衆トイレの近くにはこんな風にちょっとした公園もあるところもあって、ドライブのひとやすみにぴったり。
ニュージーランドは観光大国だから、ハイウェイ沿いには定期的に公衆トイレがあって、そのすべてがほぼ水洗!
きれい!
トイレットペーパー完備!
中には用を足している間「音姫」ならぬジャズが流れ、ドアを出て行くときには「Thank you!」とまで自動で言われるハイテクトイレもあった!
ニュージーランドのティマルで鮭のモニュメントをいぶかしげに見上げた – Spherical Image – RICOH THETA
↑このときはなぜ巨大な魚があるのか分からずいぶかんだ。
ドライブルートは1号線をひたすら南下。
一号線は整備された田舎道で、牧場の間をつっきるまっすぐな一本道。
たまに小さな街を抜けては、また時速100Kmになるようペダルを踏み込む。
カーナビをチラチラ見ながら海岸線に近づくのを楽しみにしていた。
一号線から気まぐれに左折して海岸へ。
なんとか日没に間に合って、海は不思議な色を讃えている。
海がチラッと見えて寄り道した。どこだったのか分からない。 – Spherical Image – RICOH THETA
この街で訪ねたのは、ニュージーランドで活躍する星空写真家の中村太一さん。
カナダのオーラハントでお世話になった高坂雄一さんにご紹介していただいたのだ。
初対面にもかかわらず、おうちご飯までごちそうに。
せっかくだからニュージーランドの星空を少し見に行きましょうと車を出してくださった。
街の中の天気は相変わらず雨が降っていたけれど、「少し移動しただけで、雨の降ってないところもあるのがニュージーランドですから」とのこと。
うっすらと見える赤い街明かりが空に反射していない(つまり雲がない)方向を確認して、車を走らせる。
窓から時折顔を出して、夜空を目視する。
わずかな車内の光でも、窓に反射して星が見えないのだ。
「あっちに星が出てますね」
そんな風にして、オーロラハントならぬ晴れ間ハントをしながら1時間ほどぐるぐるとドライブをした。
「ここならいいかも」
車を降りて空を見上げると、確かに、少し星空が見える。
あれが天の川かな。
「今はまだ車のライトで目が慣れてないですからね。まずは暗闇に目を慣らしましょう。お茶でも飲みましょうか」
そう言うとタイチさんは暖かいハーブティを出しだしてくれた。
ふしぎな、良い香り。そしてほんのり甘い。
「はちみつを少し垂らしてきました」
やがて目が慣れてくると、星が見えてきた。
たくさんの星が……
だんだん、立体的に見えてくる!
「せっかくですから、写真撮ってみましょうよ」
この旅のために用意したカメラを慎重に取り出す。
慌てていてうまく三脚が立てられない。
雨が上がったばかりで空気が湿気を帯びており、空気が潤んでいた。
星にピントが合わせにくい。
天然のソフトフォーカスがかかってる。
慌てて撮ったから画角はともかく、これはこれできれいだ。
「あ、写りましたね!」
?
電線がですか?
「ニュージーランドの夜空に国鳥“キーウィ”がいるって知ってますか?」
知りません!
「南半球の天の川は星の密度が濃いんですよ。だから、普通星座は星を繋いで描くものですが、ニュージーランドの星空は、星が“ないところ”に注目してください」
星がないところ?
「天の川の一部に暗いところがあるでしょう。そこにだけ星がないんです。細長いところがくちばしで……身体があって、足もあって……」
あ! 見えた!
これはもちろん目視でも見える。
かわいい!
「そうなんですよ、上手い具合に毛がホワホワして、かわいいんですよね」
天敵がいないため、飛ぶことをやめてしまったニュージーランドの国鳥キウイ。
なんてピースでハッピーな鳥なんだ。
ハッピー、しあわせ……ハッ!
ニュージーランドの夜空にも、“ないところ”に幸せがあったよ!
最後に、電線の写っていない写真を、改めて、綺麗に写れと念を込めて、パチリ。
(コヤナギ渾身の写真だからクリックして拡大してみてね!)
キウイ、見えたかな?
主に運転に慣れる、オーロラハント
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