TRIP

オーロラハント最終日。絶景列車でアラスカを目指せ。 [2013.09.05] #カナダでオーロラハント 09

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SUCCESS!
前日の突然のホームパーティのせいで、朝6時集合は全員ヨボヨボのヘロヘロ。
濃厚だった「カナダでオーロラハント!」な日々も、今日で実質最終日。カナダはユーコン準州のホワイトホースから、絶景を走る列車に乗ってアラスカを目指します!レポートはこれで最後!

今回も写真中心のフォトレポートで暴走列車、出発進行!

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眠い目を擦りながら、バスくんは「エメラルドレイク」などをすり抜けて、一路「ホワイトパス」を目指す。
途中、“世界一小さい砂漠”「カークロスデザート」に寄り道。

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極北地に灼熱の砂漠が?
実はこの砂漠、風が強すぎて木々が生えないことできた砂地で、厳密に言うと「砂漠」ではないんだって。
前日、砂の上をマウンテンバイクなどで爆走するアクティビティを楽しんだ人が居たと見えて、砂の上はタイヤの跡と足跡だらけ。

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続いて立ち寄ったのは、先住民族の末裔でトーテムポール職人のキースさんの工場にお邪魔して見学する。

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この線路はこれから乗る予定の列車も通るもの。

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彼がキースさん。
日本人とちょっと顔が似てるね。日本人との関わりは顔だけでなく、日本の能面職人とコラボしてお面をつくり、新聞に取り上げられたことも。

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Amazonでも売っている美術書にも作品が掲載されるほど、キースさんの腕前は美術界でも評価されているとのこと。

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今は町おこしのために建てるトーテムポールを作成中。
ちなみに、キースさんの祖先は海上で生活する民族だったそうで、長い船旅の中、こういった木芸技術が発達したんだそう。
とっても好戦的な部族で当時は奴隷制があり、使い潰して首を猟った奴隷の数だけ、壁にそのドレイの血で赤い手形を付けていったんだって。
(つまり手形が多い方が強くて豊かという象徴)
今の壁に赤い手形を付けるのは当時の名残だとか。(もちろんもう奴隷制は廃止)

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これが設計図。
血筋により掘る物語や、助けになる動物が違うらしいんだけど、キースさんはシャチが助けになる動物らしい。
この像は、男が黄金の女と出会って、カエルのように豊かに、シャチのように強く栄え(高さの象徴のワシ)……最後のオチをまだ決めかねてるんだそう。

カークロスではキースさんのこのトーテムポールで町おこしを考えているんだけれど、キースさんは
「いつも町長さんは忙しいから、頂上はブラックベリー(携帯電話)にしようかと思うんだ」と笑っていた。

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お弟子さんも3人くらい働いていた。

車はユーコン準州を飛び出して、

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ブリティッシュコロンビア州に突入!

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今まで「あの山の向こう」として見てきた山々に、今いるんだわ、何て思う。

そして、とうとう絶景列車の乗り込み口、フレイザー駅に到着!

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この列車は「ホワイトパス&ユーコンルート」と呼ばれ、“ドーソンの魔法の数字”1898年5月28日に鉄道建設の着工開始。
それまではこの列車とほぼ同じ険しい道を、ゴールドラッシュめがけた鉱夫たちは歩いて乗り越えようとし、たくさんの人が命を落としたそうです。

列車が完成した1900年にはゴールドラッシュはも終わっていて、観光列車としての今の姿があります。

我々はゴール地点から、スタート地点のアラスカ・スキャグウェイを目指すよ!

ここが一番標高が高い海抜873メートル地点だから、出発早々、絶景です!
では、出発、進行!

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めまぐるしく変わる風景、とにかく、寒い!

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まー、絶景の連続連続で、引き際が分らない。
フレッシュさんが「やべーわ、これキリないわー。オレ、キリないわー」とつぶやいて座席へ戻っていたのが印象的。

寒さもあり、連日の疲れと圧倒的な寝不足で、出発1時間後にはこんな感じに。

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そして、2時間弱で列車はアラスカに到着。
アラスカですから、アメリカです。

入国審査を受けます。

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アラスカ・スキャグウェイの町並みもドーソンを思わせるような雰囲気もありつつ、でもずっと観光地として整備されていて、実際観光客も多く、第一印象としては「箱根温泉」!w
とにかく観光客向けのつくられた雰囲気があるんだよね。

しかし、やはりここは極北なんだと思ったのは、川には長旅を終え産卵にいそしむ鮭を発見したとき。

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(し、子孫のこすぞぉ~。。)

また、やはり「ホワイトパス・ユーコンルート」の出発地であるスキャグウェイではゴールドラッシュ、ドーソンをなくしては語れないようだ。

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当時のサルーンを再現した展示。
こうやって見ると確かにドーソンの方が洗練されていて、パリっぽいね!

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町のドン突きには大きな……ビル?
いや……、船!

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(普通に停泊中)

町歩きをしていて身体が冷えたので、パブに入って暖をとる。
私はホットココアを注文。

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すると、店の雰囲気もあるけれど、店員さんのノリが、軽くて早い!
ここはやっぱりアメリカなんだと痛感する。

私にとってカナダも外国なんだけど、すっかりカナダタイムに慣れてしまったようで、チャキチャキとしたアメリカのノリにびっくりしてしまった。

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外国から外国に来ただけなんだけど、カナダとアメリカはやっぱり違うんだなー。

短いアラスカ滞在を終え、帰りはトモさんが運転するバスに乗り込みホワイトホースに戻る。
列車で2時間掛かった道のりは、ハイウェイを通れば1時間30分です。

ユーコンと言えば犬ぞりが有名だけど、犬たちに会える「カリブークロッシング」というワイルドライフ博物館へ立寄りました。

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山中に突如現れるこの「観光客向け」然とした感じ、逆に新鮮です。

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当時の暮らしや、ここのオーナーが趣味でこさえた剥製などを鑑賞できる。
(彼は昨日、ドーソンシティで景観役をやっていた人とは別人だよ)

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全然期待していなかったんだけど、意外と見応えのある剥製たちに、「白熊 VS 黒熊 夢の対決」なんかも見れたりして。
ちなみに過去1回だけ、白熊と黒熊の交配が確認されたことがあるんだて。生まれた子グマは何色だったのかな。

そして犬ぞりをリタイアした老犬たちが余生を楽しむエリアに。

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「ワシも若い頃はムチャばっかりしやしたよ」

そして、この奥の金網には……

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子犬たちが!
こっちにも!

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この施設で犬たちを面倒をみているのは、カナダでは有名な犬ぞり選手で、ここのお土産物の収益がこの子たちの育成や生活に役立てられているんだって。

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犬ぞりはとってもお金がかかるスポーツで、プロ選手と言えど犬ぞりだけで生活できる人はおらず、運良くスポンサーを募ってもトントンなんだとか。
それでも犬ぞりの魅力に取り憑かれた人は、選手・参加者関わらずたくさんいて、年に一度の犬ぞりレースのために、みんな一年しっかり働き、コンディションを整えていくんだそうだ。
必ず持たなければいけない装備や、使っては行けない道具、一番大切なのは犬たちの食事で、レース中も一番気遣うのは犬のコンディション。
過酷なレース中にリタイアしてしまう犬も出てしまうため、大会主催者側はレースリタイアになった犬を手厚く保護するサポートも用意しているとか。
人間と、犬の叡智が大自然に試される、それが犬ぞりと言うスポーツなのだそうだ。

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「くんくん……オマエ、オレに比べて生きる力弱そうだな?」

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ロバ「シャーッス! 楽しかったすかー!?」

ホワイトホース最終日もあっという間にディナータイムへ。
明日はホテルを5時にチェックアウトしてしまうので、そうだ、お土産買わなくちゃ。

ご飯までの30分ほど、ホワイトホースのお土産屋さんを歩き、なにか良いものを探して見る。

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ベタベタでも良いんだけど、ちょっとはオシャレなものが欲しいじゃない?

お土産に何を買ったかは次の記事で紹介するとして、最後のディナーはこちらのレストランで。

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キチンと揃ったナフキンと、ちょっぴりお高めの値段設定。

私は、ノンアルコールのモヒートと、北極カレイをオーダー。

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まさかミントが粉末状だとは思わず「そうだ、ここは木も生えねぇ極北だった」と思った。

で、こちらが北極カレイのムニエル、タマゴもついていてとっても美味しかった~!
初めて食べる食感と味。本当に美味しかった。

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ホテルに荷物を置いて、今夜も最後のオーロラハントへ。
ドーソンと比べると、やっぱりホワイトホースは都会だなとちょっぴり寂しくなった。

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小原さん、ジェットさん、フレッシュさんのアーティストチームは湖面オーロラを狙って、初日に雨に阻まれたフィッシュレイクへ。
私と山下さん、平田さんと安藤さんは観光客向けのオーロラビレッジへ行くことになった。

そこにが大きな移動住居・ゲルと、小さなテント・ティピが何棟か建っていて、ほかのお客さんたちと一緒だった。

女の子2人組みと、北海道から来たと言う女子大生3人組みに、シニアカップルの2人。
我々を含め計11人でオーロラを待つ。

ゲルが主な待機部屋で、ドアを開ければ2秒で夜空!
室内にお手洗いも併設してあり、ストーブが焚いてあって暖かい。
温かいお茶やコーヒーも飲み放題で、スナックやクッキーのサービスも。

なななな、なんて天国のような……!
今までより軽装できたつもりだけど、上着なんて脱ぎ捨てちゃう。
これなら、町を歩くような格好で来ても、寒ければすぐにゲルへ逃げ込めば良いし、なかなかオーロラが出なくても、オーロラが出た瞬間にスタッフの方が声を掛けてくれる。

凄い、これがサービスと言うもの!
まさに至れり尽くせり!

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(Photo by 安藤さん)

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オーロラを待っている間、女子大生たちと話すことができた。
なんでも、今日が滞在3日目の最終日で、最初の2日ではオーロラを見れなかったんだそうだ。

今日が最後のチャンスとのこと。

見て欲しい、あの大空のショーを、ぜひ。

その兆候を察知したのはやっぱりカメラだった。
山の向こうに極北光を発見!

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次第に強まっていく。

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女の子たちは歓声を上げ、懐中電灯と使ってオーロラと記念撮影したりしている。
ヨカッタ、ヨカッタネ。
好々爺のような気持ちで微笑ましくなって、(実際体力的に好々爺状態で)われわれはゲルの中に引っ込んでいると、さっきの女子大生が声を掛けに来てくれた。

「一緒に、記念撮影しませんか?」

えっいいの!?

ペンライトで文字を書こうということになり、人数に合わせて文字数と言葉を考える。
山下さんの「ユーコンオーロラでどうです?」というナイス提案で即決。

撮られた写真がこちら。

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大冒険から快適で楽しいオーロラまで、くまなく楽しめたユーコン準州、夏のオーロラハントだった。

ホテルに戻ったのは3時、30分ほどの仮眠のあと4時に起床してパッキング。
5時にホテルをチェックアウトしてホワイトホースの空港へ。

ここからバンクーバーを経由して日本に帰る。

朝食は空港の喫茶室でみんなと食べた。

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山下さんはロケハンのためもう一日長く滞在し、小原さんもトゥームストーン国立公園でオーロラ写真を撮るべく、延泊を決定。
ジェットさん、フレッシュさん、安藤さん、平田さん、そして私の5人の旅立ちとなった。

トモさんと別れる時は泣くんじゃないかと思ったけれど、眠気が勝ってか、いや、必ずまた会える気がしてこの地に友人が出来たことをうれしく思った。

飛行機はバンクーバに付き、トロントへ帰る平田さんともお別れに。

空港では安藤さんのMacBook Airがフランス人のほかの乗客のモノと入れ違い、空港内カートにジェットさんが乗って安藤さんを探しまわる……というマンガみたいなハプニングがあったようだけど、私はそこの頃、ひとり搭乗口のベンチでリラックスながら物思いに耽っていた。

しょっぱなから飛行機に乗り損ねそうになり、肝心のオーロラも見られないんじゃないかと心配したけれど、思い起こせば全て上手くいった。
私はこの幸運を、何に活かせる?
旅が素晴らしかったのは、単純に与えられたものだ。
私がみんなより、ちょっぴりだけ先に送り込まれた分、この感動をキチンと伝えなければ。

ふと、自分のiPhoneに目を落とす。
画面には、亀裂。

実はドーソンシティでオーロラハントに挑んだ初日。
オーロラは雲に阻まれ見れなかったけれど、私はそれでも楽しかった。
プロフェッショナルなみんなに囲まれて、一緒にいさせてもらえることが嬉しかった。
喜ぶとつい前のめりになってはしゃいでしまう私は、あのストーンマウンテンで石につまずいて転けたのだ。
その時、握ったiPhoneの画面を石に打ち付けるように身体を支えた。
このガラスの傷は、その時のもの。

これから乗り込むエアカナダの機体と並べて、一緒に写真を撮ってみた。
iPhoneの画面が割れてしまったのは悲しいけれど、この傷はあの嬉しかった時の名誉の負傷なのだ。

楽しかった。
本当に、全身で、楽しかった。
私はそれを、余さず、伝えれば良い。

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長かった「カナダでオーロラハント」な夏オーロラ冒険旅もこれで終わり。

あと1記事、お土産(と、思い出写真)紹介をして、あとがきを書いて本当に、終わり。

私が感じた楽しさの10分の1でも伝わりますようにと祈って。
それだけでも伝われば、きっとワクワクしてたまらない。
そのくらい、私にとっては大冒険のオーロラハントでした。

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(Photo by 安藤さん)

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この日のオーロラハンターたちのブログ。
ユーコンからスキャグウェイへ、絶景鉄道の旅は歴史の旅でもあった | トロントで暮らす
カメラマン平田さんのFlickr⇒2013 ExploreYukonFamDay06 – a set on Flickr

2013年。カナダ・ユーコン準州で夏オーロラを目指した冒険旅 #カナダでオーロラハント

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