「出雲大社はなんか親しみやすい感じがした」というみわちゃんの証言を実証すべく、2泊3日で出雲へ行きました。せっかくですから、正々堂々と「縁結び」を楽しんでやろうじゃないの!このレポートはその2日目。
出雲大社は初日に見て、松江のホテル泊。まずはなんか良い感じの朝食を求めてスタート。
私は非常に朝が弱く(体質ではなく精神的に)、目が覚めてベッドから脱出するまでに30分を要します。
この日も、目が覚めると机にはみわちゃんの後ろ姿。
カップラーメンをすすりながら、仕事をこなし、すすり泣いていました。
iPhoneで松江(滞在中の地名)、朝食、オススメ、などのオーソドックスな検索をして、見つけましたのがこちら!
カジュアルイタリアンレストランで、店内はログハウスを思わせるゆったりとしたインテリア。
天井が高くて気持ち良く、どこかお上品で居心地が良いです。
ランチビュッフェが有名らしいのですが、朝ご飯もすばらしかった!
私は食べるスープ(ミネストローネ)+パンと目玉焼きで650円!
季節のジャム付で、今回はゆずジャムでした。
このゆずジャムも適度にゆるくてみずみずしさを残したタイプ。
おいしい。
みわちゃんはまるで「ラピュタ」のパズーが作ったみたいな目玉焼きの乗ったトースト付のプレートで580円!
安すぎる!
美味しすぎる!
あのゆずジャムはお湯で溶いても絶対に美味しいだろうとふんで、
旅館で頂く為に1つ買って帰りました。
さてさて、2日目には“縁結び修行”という言葉が我々の中でも定着。
出雲に来たら、ココも外せないでしょ?と言う訳で来ました!
八重垣神社!
出雲=出雲大社+八重垣神社=縁結び、という図式が絶対あると思うんですけど、
この八重垣神社の主祭神は、出雲大社の主祭神・大国主の両親である須佐之男命(スサノオノミコト)と稲田比売(イナダヒメ)。
スサノオは神道界の頂点・天照大神の弟で、もともと天にいたはずだったんだけど、やんちゃすぎていたずらが過ぎて、追放されちゃった利かん坊。
アマテラスが天の岩屋戸に隠れちゃったあの有名な事件も、イタズラばかりして周りの神々から攻められ続ける弟をかばい続けてたのに、スサノオったら神殿にウンコをする大狼藉をはたらいてしまい落込んでしまったから。
他にもスサノオは死んでしまった母・イザナミに会いたいといつまでも大泣きしてみんなを困らせたりもして(実際黄泉まで行っちゃったり)、まぁ人間の出来てない神さまなんです。
そんなスサノオ、地上に降りてからその真っすぐさが好転します。
なんか、悲しみに暮れてる人間の老夫婦を発見して、話を聞くと「8つ首があるヘビに7人子供を食べられた。今年は末娘も食べられてしまう」と。
末娘を見たスサノオ、タイプ過ぎて大興奮。
八岐大蛇を倒したら嫁にくれと要求。
娘の命が助かるなら、と両親快諾。
そして、無事に八岐大蛇退治に成功したスサノオは末娘・イナダヒメをGET!
喜びのあまりイナダヒメを肩に担いで全力疾走しますw
(ちなみに「あ、ココはなんか清々(スガスガ)しいな」と思った所に新居を建てるのですが、それが須賀(スガ)神社らしい)
八重垣神社はそんなイナダヒメが八岐大蛇から隠れる為、8重の垣根の中でひそんでいた所。
透明感の高い「鏡池」でイナダヒメは自分の身なりを毎日チェックしていたらしいです。
そんなわけで、八重垣神社はラブ的な出会いを願う神社で、有名なアトラクションがこのおみくじ。
白い半紙を鏡池に浮かべると文字が浮かび上がり、その紙の沈む速度と位置で良い出会いを占います。
遠くに沈めば遠くの人、早く沈めば早いうちに出会う、というわけ。
深さがよく分からないくらい,とにかく水がキレイだった!
「誠実な人を授かる 東と南 吉」
東京より東南となると、海、渡りますよね……
お餅食べたりして、フラフラと境内を散策。
小さな分社にもお参り。
みわちゃんに肩を叩かれて、お社の隣の柱を見てみたら。
巨大な、男根。
え?
よーく見ると、いろんなところにいっぱいあって、最も度肝抜いたのがお神輿なんだけど、インスタグラムに載せた写真はこちら。
これだけじゃよく分かんないと思うんですけど、少しでもカメラの位置を下げるとヤバいんです。。
「これはちょっと載せらんないなー」と自主規制した写真が右。(クリックで大きくなると思う)
そう、なんと社を貫いちゃってるんですよ。
凄いね、直接的だね。
ここに全国から出会いを求めた女子が集ってるなんて、なんとも夢のある現実だと思いませんか。
スサノオよりオオクニヌシの方が盛んだったと思うんだけど、日本神話初心者の私にはよくわかんないっす。
そうそう、神社の入り口で聖域を守る聖獣・狛犬なのですが、出雲はオシリを上げた「出雲構え獅子」と呼ばれ、
今にも飛びかかろうとしているさまと言われていたり、交尾する所と言われているらしいんですけど、八重垣神社の狛犬は……。
おすわり型でした。(そこは盛んじゃないのかよ!)
しかもプードルっぽい。
でも顔はどことなくカッパ。
八重垣神社でめいっぱいツッコミを楽しんで、次にやって来たのは熊野大社です。
みわちゃん調べによると明治以前は出雲大社より格上だったという熊野大社。
熊野古道がある熊野三山とか山形の熊野大社とかと関係あるのかな。。
主祭心的には違うっぽいけど。
とりあず、この熊野大社の主祭神は「伊邪那伎日真名子(イザナギノヒマナコ)」「加夫呂伎熊野大神(カブロギクマノオオミカミ)」「櫛御気野命(クシミケヌノミコト)」
イザナギノヒマナコは国生みを行ったイザナギ・イザナミ夫妻に可愛がられる子供、と言う意味。
カブロギクマノオオミカミ、クシミケヌノミコトはいずれもスサノオの別名で、まぁ早い話スサノオが主祭神と言う訳ですね。
ここでは地域の豊穣や無病息災を祈る、人間社会の平和を祈る穏やかな神社みたいです。
いいですね。
そうそう、入口で凄いものを見つけたんです!
それが、こちら。ドン!
さざれ石の 巌となりて
苔のむすまで
なんと、あのかの有名な「さざれ石」ですよ!!! 苔までむしてるわ!!!
「さざれ石」とは小さな石が集まって大きな岩(=巌)となっものらしく、この姿になるには長い長い年月がかかる。
更に、そこに苔まで映えちゃうなんてどんだけ永遠(とわ)なんだ!という長居年月の比喩らしい。
つまり、「君が代」がずーっと長い間、限りなく永遠にありますようにという歌らしいよ。
肝心の「君が代」って何やねん、という話には諸説あるようですが。
ヘブライ語に直せるという説も興味深いですw
今日の宿がある玉造温泉の宿に一度寄ってチェックイン。
宿について突っ込みたい事があると思うけれど、荷物を置いて向かいましたのは……
えー。
ツアーパンフに広告載せちゃうような、
望んでもないのに団体ツアーだと連れて来られちゃうような、
ぶっちゃけそういう類いの施設で、
我々が行いましたのは……
まさかの勾玉作りw
天の邪鬼も一周してメジャー道へ。
あらかじめラフにカットしてある蝋石をヤスリで磨いて、自分だけの勾玉をゲットしよう☆というもの!
誰でもない、自分で作った勾玉は世界で一つのタカラモノ。
楽しい旅の思い出と、大切な願い事を閉じ込めて……(とかな)
しかし宍道湖(しんじこ←どうしても読めない)を眺めながらのワックス塗りもなかなか乙です。
取り組むからにはいつも真剣です。
職人さんの合格点がもらえると、なんと修了証までもらえちゃいます!
「コヤナギユウ殿! あなたは、神々のふるさと出雲・玉造の地で、古代の人々が神の力が宿るとしてタ説に身につけていた勾玉づくりを体験し、その全課程を修了したことを証します。」
わー。
嬉しい。
そしてみわちゃんも……
「まつざきみわこ殿。……
以下同文」
「えーーーーーーーーー!」
大変楽しかったです。
ちなみに、出雲勾玉の特徴は、しゅびんっとなったさきっちょが太く、ぽってりしているのが特徴とか。
何がモチーフなのかはハッキリしていないらしいんだけど、先が太い出雲勾玉は胎児の形に見えました。
さて、今回の宿がある玉造温泉の「玉」は、もちろん勾玉のことらしいんですが、出雲風土紀や枕草子にも載っている由緒ある温泉。
発見したのはオオクニヌシと一緒に国造りを行ったスクナビコナと言われている。
スクナビコナはオオクニヌシが日本を治めようかなーと思っているとき、突然海からやって来た陽気な博学の小人で、しばらくオオクニヌシと一緒に国造りの旅をしていたのだけれど、天下統一目前に「ごめん、常世の国に行くわ~」と言って去って行った風来坊。一寸法師のモデルと言う説も。
スクナビコナ凄く気になるんですけど、やっぱりオオクニヌシの方がメジャーで人気があるので、この玉造温泉には「神話ストリート」なる神話モチーフの銅像が置かれた道があります。
川沿いの遊歩道には無料の足湯スポットもチラホラ!
川のせせらぎを聞きながらの足湯温泉、気持ち良さそう。
あ、さっそく神話銅像見つけました。
オオクニヌシのあのシーンですね。
「蒲!」
次に見つけたのはオオクニヌシの父、スサノオのカッコイイシーン!
八岐大蛇討伐!
「あー!? なんだ、オメェどこ中だよ!」とか言いそうな可愛さ。
このストリートには時折、セルフタイマー用のカメラ置きがあり、撮ってみました。
(これは何の神話でもなく、玉造温泉をイメージした神キャラクターらしいです)
こんなこともしてみました。
危ないから良い子は真似しちゃダメです。
散歩をしたら、夕飯前にお腹が空いてしまって地元のケーキ屋さんでお茶。
暗くなった温泉街も情緒あります。
宿に戻って温泉に入って、ご飯を頂いて、餅を付いて、また温泉に入って。
温泉宿と正月の余韻をめいっぱい楽しみ、
一瞬縁結びのことを忘れそうになりましたが、
この縁結び修行も翌日でとうとう最終日です。
続く。