TRIP

あの言葉が最初に刻まれた、ケベック州議事堂

/
/
SUCCESS!

「ケベックシティ」というのは、「ケベック州」と分けて呼びたい観光客のいい方で、地元の人(ケベコワという)は単純に「ケベック」というそうだ。旅行記事を書くとき、どちらにしようかずいぶん悩んだが、ケベックシティと呼んできた歴史の方がわたしの中で長かったので、慣習に従って「ケベックシティ」と呼ぶことにした。通ぶりたかったけれど、まだまだ及ばないので。

ケベックシティの街は、おおよそ3つに分けられる。

旧市街の川沿い「ロウワータウン」と高台の上にある「アッパータウン」、それに「新市街」だ。

新市街と旧市街を分けているものは城壁で、壁の外に出ると街の雰囲気は一気に近代化する。といっても、東京のようなビル街などではなく、グレンダレ通りにはオシャレなカフェが軒先にテラスを出して並べたり、広い公園が続いたりと人生の楽しみ方に貪欲なフレンチ精神が効いた気持ちよい街並みだ。

新市街、定番の観光地といえば「ケベック州議事堂」だろう。歴史と建物が好きな人は一見の価値がある。

 

Je me souviensが紋章とともに掘られた場所

火成岩を多用し、独特のモザイク模様になっている。1886年築でフランス・ルネッサンス様式だ。正面にはケベック州の歴史に貢献した人物22人の銅像が配されている。優美な曲線階段を上がった正面玄関の上には、ケベック州のモットー「Je me souviens(わたしは忘れない)」と掘られたレリーフがあるので是非とも写真に収めたい。……というのも、わたしは知らなくて撮っていないからだ。

ここに、はじめてケベック州紋章と一緒にこの言葉が掘られ、それから正式にケベコワのモットーになった。

2019年6月に、大改装が終了したばかり。建物の中はガイドツアーで見学することも出来るので、興味がある人はいってみよう。また、「地球の歩き方」によれば、予約で朝食やランチも食べられるそうだ。電話予約はハードルが高いけど、困難さや失敗も旅の楽しさのひとつ。

実は、ケベック州議事堂を訪れたのはこれで2度目だったのだけれど、初めて行ったときは改装中で近づけなかったんだ。せっかくなので、改装中の写真も載せておくよ。

議事堂前には「トゥルーニーの噴水」もある。ケベックシティ400周年にとある市民から贈られたもので、数億円するという噂だ。

次に行ったときは「Je me souviens」レリーフの写真が撮りたいな。

information

ケベック州議事堂(Hôtel du Parlement du Québec)
1045 Rue Des Parlementaires, Quebec, Quebec, G1A 1A4 Canada
http://www.assnat.qc.ca/en/
ガイドツアーのオンライン予約
カフェは25人以上なら予約できる?

&TRAVELでの記事

カナダのルーツ、ケベック州で「わたしは忘れない」旅をする | 朝日新聞デジタル&TRAVEL(アンド・トラベル)

「ジュ、ム、スヴィアン(Je me souviens)……」 慣れないフランス語に唇がこわばる。これは東カナダにあるケベック州のモットーで、ケベックの人々(ケベコワという)は好んでこれを口にする。直訳すると「わたしは忘れない」。 …