【シーカヤック・キャンプ】海辺のさんぽ社で絶品無人島キャンプしたよ【奄美大島・加計呂麻島 女もつらいわ 12】

【シーカヤック・キャンプ】海辺のさんぽ社で絶品無人島キャンプしたよ【奄美大島・加計呂麻島 女もつらいわ 12】

わたくし、生れも育ちも新潟市で白山神社で産湯をつかい、性は女、名はコヤナギユウ。人呼んでフーテンのコヤと発します
今日日は「奄美大島・加計呂麻島 女もつらいわ」と題しまして、小説家の三谷晶子姐さんをたずねてまいりました。

四次元ポットよろしく細っこいシーカヤックに4人分のキャンプ道具を詰め込みまして、え!
大島海峡縦断を力で使ってもう寸法、ところが!行き倒れ寸前、天国目前よこれが。
しかしそこはプロ。
へぇ、海辺のさんぽ社、すごいじゃねぇか。

(以上で寅さん口調終了)

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本日は奄美大島に渡りまして、ここを出発地としてキャンプに出かけようと思います。
手引きしてくれるのは「海辺のさんぽ社」さん!

ガイドを務めてくれるオーナーのタイガさんは、
屈強な体育会系の漢(おとこ)たちがひしめくアクティビティツアーガイドにして生粋の文科系男子!

いい大人ですけど、「男子」です。
サブカル大好き。かわいいもの、大好き。
しっかり自意識もこじらしていて居心地の良さは抜群ですぞ。

今回はそんなガイドらしくないタイガさんと一緒に、
趣味は外食な小説家・三谷明子さん、
謎の旅人・ようへいくん、
フーテンのコヤナギユウに加え、
飲んだくれの画家・青木さんの4人で
無人ビーチにキャンプへ行きます!

まあなんとも大自然が似合わないメンツですこと。
最高でしょ?

と、前書きがなくなりましたが、まずはこのシーカヤックに荷物を詰めるところから始まります。

写真で見るよりずっとシュッとしている二人乗り用。
人間も乗るし、ここが持ってきた泊まりがけの荷物も乗るし、キャンプ用品も、ホントに入るの!?

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頭の中はすっかりテトリス脳。

タイガ先生の背中を追いかけながら、青木・三谷ペア、ようへい・コヤナギペアで最初の目的地を目指します。

いまフェリーで渡ってきたばかりのこの大島海峡を、人力で渡るなんて……、できるの?

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不安を残しながらの出発。

主に前が舵、後ろが動力の係になるらしいけれど、大切なのはタイミング。
呼吸を合わせて、おいっちに、おいっちにとやると、推進力が全然違う。

少し慣れてきた?

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大島海峡のど真ん中!

わ~~~~、もう後戻りできないわ~~~~~。
やばいわ~~~~~~。
まぁまぁ疲れたわぁ~~~~。

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「もうちょっと、もうちょっと」といって励ますタイガさん。

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タイガさんのカヤックだけモーターついてるんじゃないの?といぶかしむわたし。

こぎ始めたときは永遠につかないと思っていた対岸の加計呂麻島に、気がついたらこんなに近づいていた。
往来するフェリーの波が時々おそってくるくらいで、あとは凪きっている大島海峡だから、初めてでもこんな偉業が成せるのかもしれない。
(そもそも偉業じゃない?)

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加計呂麻島に到着!
もちろん、陸路からは到達し得ない、秘密の場所。

向こうの島の、奥まったところから出発したなんて、信じられない!
1時間くらいは漕いでいたのかな。

少し肌寒かったのでタイガさんがウェットスーツを出してくれた。
まったくどこに積んでいたんだろう。
ドラえもんかもしれない。

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ウェットスーツも嬉しかったけど、この海用の足袋?が最高だった。
都会暮らしが長すぎて、足裏が弱々なため、砂浜ですら裸足で歩けないわたくし。

ウェットスーツ姿とか、写真撮るのすっかり忘れてたけど、まぁ海へ!

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最初はタイガさんの後を追って、おすすめのポイントへ連れて行ってもらう。
するとまぁいるわいるわ、お魚に、サンゴ!

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竜宮城ここだわ。

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素潜りで写真を撮るタイガさんがうらやましい。

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ここは一面サンゴとイソギンチャクで、かなり浅瀬もごらんの様子!
だから潜水できないわたしでも、心ゆくまでイソギンチャクを観察できた。

クリーム色で、毛先がちょっぴりピンクで、なんのためにそんなにおめかししてるんだい?

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(水面がすぐそこ)

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ニモんちにも遊びに行ったよ。

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でもやっぱり圧巻なのは、この青いお魚の大群!

写真じゃちょっとくらいから、印象色に補正してみよう。

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こうだ!

……歓迎されてるわ~、乙姫に歓迎されてるわこれ。

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1時間ちょっとくらい遊んで、次の目的地へ。
日が暮れる前に、キャンプ地に着かないとね。

せっかく渡った大島海峡をまた渡り(!)、やってきたのはこちら。

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奄美大島の……どこか!
陸路からは来ることができない無人浜です。

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こんなに長ーい海岸線に、人間はわれわれ4人だけ!

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反対側も!

満潮時には右端まで海がやってくるんだって。
この日の満潮は朝。

がらりと風景が変わっていそうだ。

カヤックが流れてないように引き入れて、テントを張る。

その間にタイガさんは夕飯の準備。

見て。

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なんだろう。

無人ビーチにダッチオーブンがある。
それだけのはずなのに、猛烈にオシャレに見える。

ポパイの表紙でもなんの違和感もない。

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(こんな特集号はない)

そうこうしてる間に日が沈んできた。
いそげ……って思ったけど……。

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きれいすぎる……。

急がないで。

ときよ、とまれよ。

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太陽が沈んでしまった後の夕闇は、すべてを吸い込むようだった。
このときばかりは、みんなだまって、薪だってパチパチ言うのを自粛していた。

さて!
もうすぐお夕飯ができるぞう。

もう、これ書きながらめっちゃお腹すいてるから覚悟してよね!

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ダッチオーブンは仕上げの工程へ。上からも火を加えている。
その隣には新しいキッチンが登場。
無人ビーチのキャンプなのに、なにやらごちそうの気配。

先にダッチオーブンができあがり、タイガさんがふたを開けてくれた。

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ころころと蒸し焼きされたにんじんとジャガイモが、おいしそう!
その下には……

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Chickeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeen!!!!!!

ほっろほろに焼き上げられていて、まぁ……無粋ですけど一回ライトで照らしていいですか?

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その繊維がめっちゃおいしそうです。

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BGMは波の音。
だけ。
それだけ。

ほくほくのお野菜、柔らかいお肉。
最高。

しかしキッチンはまだある。

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パーーーーーーエーーーーーーーリーーーーーーーアーーーーーーーーーーーー!!!

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サフラン効いててめちゃめちゃおいしい。

赤ワイン開けて、乾杯。

みんなで同じランタンの明かりを長めながら、話は次第に身の上話に。

それは予想以上の怖い話だった。

昼間の運動と、赤ワインで夜はこてっと眠れた。
寝袋の下に敷くためにタイガさんが用意してくれたクッションでぐっすりだった。
(ホントにどうやって持ってきたの? ドラえもん?)

朝方。
強い雨が降って雨音で目を覚ました。

このままずっと降っていたら、テントをたたむの大変だな、なんて思っていたけれど、わたしが気がついてからすぐ止んだ。

外がどうなっているのか気になって、テントを抜け出す。

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海の水は満々と満ち、山にはもやがかかっている。

青木さんも、もう起きていた。

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昨日着いたときは長く続いていた海岸は、浅瀬になっていた。
海だとは思えないくらい、おだやかな水面。

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散歩して帰ってきたら、みんな起きていた。
さあ、朝ご飯の用意だ。

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淹れる分のコーヒー豆をその場で挽いてくれた。

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みんなの注目が、いっぱいのコーヒーに集まる。

いい朝だ。

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わたしもタイガさんのお手伝いがしたくて、何かないか聞いてみた。

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タイガ「じゃあ、プチトマト洗ってきて! 海で」

海で! ステキ! 合点だ!

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タイガさんのフライパンからは、い~い香り。

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もうすぐ、朝ご飯が始まる。

みんなでご飯を食べるのって、いいね。

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できあがった無人ビーチの朝食がこれ。

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フルーツまでついてる!
この……ドラえもん!

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わたしが洗ったトマトもこっそりと。
バジルが薫り高いイタリアンドレッシングもタイガさんのお手製だ。
最高のレストランテ・タイガ。

ゆっくり朝食食べて、水着や昨日の服を太陽で乾かして。

最後の目的地へ出発!

やってきたのは、小さな小さな無人島。

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一本松が絵に描いた無人島って感じで。

すると画家が動き出した。

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ひょひょいひょ~いと登って。

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写真を撮っている様を撮る。

ウェットスーツ着て、シュノーケル被って、フィンをつけて。
昨日まで泳げなかったわたしでも慣れてきた!

海へ、いざ!

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雨で少し海が濁っているけれど、わかるかな。
海の中が枝珊瑚の林!!

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気をつけて泳がないと、膝をぶつけてしまそうなくらい水面と近い。

どれどれ、海の生き物を観察するよ。

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なんだ、この海きのこ! えのきみたい!

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はっ! くらげだ!
ウェットスーツ着てるから怖くないもんね。

よーく見ると、筋が光ってるんだね。

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わたしが好きそうなカラーリングのシュシュみたい。
あるいはふわふわの唇みたい。
触ってみたいけど、指をうしなってしまうわ、この子、シャコ貝だもの。
しかしこんなに綺麗な色してるなんて知らなかった!

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今年流行りのビーチサンダルにつけるチャームみたいな、カラフルな……なに? イソギンチャク?
ちょうど左右ずつ、ペアであるのも気になる!

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枝珊瑚の間を散歩するお魚もペアのカップル。

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枝珊瑚の枝を観察。

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またニモんちあったから、写真撮ったらバレたよ。

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大きなテーブルサンゴ。

そのテーブルを観察。

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「枝珊瑚」とか「テーブル珊瑚」とかいうけれど、これば便宜上の名前であって、
同じ形や色であったからって同じ珊瑚とは限らないんだって。

特に色は、その海の成分が影響してるだけだそうで、その珊瑚の種類を定めようと思ったら、細胞を持ち帰って研修室で調べないとわからないほど、区別が難しいものらしい。

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こんなに個性豊かた珊瑚達だけど、逆にみんな同じかもしれない。

海と大自然を大大大満喫して、われわれはシーカヤックに乗り込み、出発した海岸へ戻る。

道具を車に詰め込んで、奄美大島の嘉鉄集落にあるタイガさんの家で洗って、目の前の浜でお疲れの乾杯。

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嘉鉄で暮れなずむ海辺も、美しかった。

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海辺のさんぽ社

なし、および秘密❤️

 

 

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