ハロー!
ブロガーとライターの汽水域に生きていてどっちつかずなコヤナギユウだよ。
(お金を稼いでるのはデザインだし、でもこのブログのデザインはやってないし)
でも、型にはめられるのはごめんなの!
書くテーマは自分で決めたいけど締め切りがないと書く気がしないので、定期的に自分を旅に追い込んでレポートを書くうちにゆるく仕事につながって今があるんだ。
(最近、心臓に毛が生えてきたので書かないことも増えたけど)
美しい風景やかけがえのない体験は、知ってしまうほどに愛おしく、予定はなくてもいろいろな土地を検索して妄想旅行へ出発してしまう始末。
こういう人って意外と多いんじゃないかな。
で、気がつくことがあると思う。
「今年はアメリカ流行ってるなー」とか「シンガポール行ってる人、タイムラインにいっぱいいる」とか、旅行にも何となく流行があること。
認知度の高さにかかわらず、こういうツアーってどういう風に出来ていくんだろう。
今日は、わたしに幾度となく海外へ行くチャンスをくれたアジャイルメディア・ネットワークさん主催のLinkトラベラーズより、イタリアは「ピサの斜塔」があるトスカーナ地方の観光商談会を兼ねた紹介イベントがあると聞いてお邪魔してきたんだ。
気分は社会科見学だよ。
会場はホテル。それだけで勝手に旅アドレナリンが高まってみたり
やって来たのはうら若き青春の絶叫とどろく東京ドームシティ……となりの東京ドームホテル!
エントランスを通り抜けるだけで、なんだか旅してる気分でドキドキする。
これはわたしにとって今年初のクリスマスツリー。
エレベーターで42階に到着。
この眺めですわよ。
(観光案内でなにかと引用される、広さの定規・東京ドーム)
ランチタイムから合流してブロガーのみなさんにご挨拶。
みなさん旅はもちろんいろいろなテーマでブログを書いておられ、趣味特技も多種多様。
好奇心旺盛でとことん調べてさっさと書くその行動力は「ライター」には意外となかなか備わっていないところ。
撮って出しの早さが求められるインターネットではブロガーの力が重宝されるのだ。
ブロガーに求められるのは早さだけじゃない。
ブログを自身のメディアと考え、SNSを上手に活用し発信力もある。
具体的には「フォロワー数」だ。
好奇心が主な原動力のブロガーは対価に必ずしも金銭を求めず記事を書くため、第三者目線での投稿をインターネットに増やしたい企業は、一般メディアだけじゃなくブロガーに来てもらうことも増えてきた。
今回はちょうどそんな案件。
あれもこれもトスカーナ! 旅事業者向けビジネス商談会に潜入
腹ごしらえを終え、いよいよ会場へ。
今回はトスカーナ観光促進局とピサ商工会議所、カタール航空日本支社、イタリア政府観光局が合同開催する事業者向けイベント。
エントランスで名刺を差し出すとオリジナルビニールバックに資料がどっさり。
かの有名な「ピサの斜塔」があるというトスカーナ州のプレゼンテーション、どんだけ長いのかしら……と思っていたけれど、そこはプロ相手。
ブロガーイベントやプレスパーティとは違い、シンプルな構成です。
この日のためにトスカーナ州からやってきたスタッフの方がご挨拶され、同じく現地で活躍されている公認ツアーガイドの山本さんがトスカーナ州の魅力をサクサクっとご紹介。
トスカーナ州はイタリアの「ブーツ」の膝上くらいの位置。
ルネッサンス芸術発祥の地といわれるフィレンツェや、倒れないように支える写真が定番の「ピサの斜塔」のピサがある。
「ピサには斜塔しかない」とよくいわれるけれど、それは「斜塔しか見てない」の間違い。
ピサの斜塔はそもそも大聖堂に付属する鐘楼で、地上55メートルの屋上にはちゃんと鐘がついてるという。(実際に登れるらしい!)
また、大聖堂のあるドゥオモ広場は別名「奇跡の広場」といわれるほど美しく、特に夜のライトアップは必見だという。
夜といえば、年に一度だけ6月10日に行うアルノ川のライトアップも美しい。(写真を見ただけだけど)
(アイキャッチ欲しさに自撮りでお茶を濁すコヤナギ)
また「アラバスター」という白い石を使った精密工芸も見逃せない。
上の写真でコヤナギが生首してる斜塔の写真は、実は1/25スケールの石工芸だ。
円柱、アーチ、柱頭、窓、象眼細工や浅浮き彫り、モザイクなどの装飾の細部まで忠実に再現されているというから、ミニチュア好き日本人の血がうずくだろう。もはやピサの斜塔より見たい。
トスカーナ州には映画「ローマの休日」で世界的ブームになった原付自動車「ベスパ」の本社もある。カッシーナという街だそうだ。
……カッシーナって、インテリアショップのブランド名かと思ってたよ。
たくさんの映画のロケ地でもあり、コヤナギが特にグッときたのは「ライフイズビューティフル」はトスカーナ州のアレッツォという街で撮影されたとのこと。
また、有名じゃなくても城壁で囲まれた街ルッカも気になるし、小さな村々はみんなラピュタに出てくるパズーの村みたいだし、どこまでも続くおだやか丘陵の美しいオルチャ渓谷は死ぬまでに一度見てみたい。
ラヤーティコという街にある円形競技場型の野外劇場は「沈黙の劇場(テアトロ・デル・スィレンツィオ)」といわれ、年に一度だけ盲目のテノール歌手アンドレア・ボチェッリのコンサートが開き、それ以外は静寂を保っているという。
ゴールがなければ旅立てない男、気っぷはいいが口うるさい女
ここには書き切れないくらいトスカーナ州の魅力を端的に発表され、これからいよいよモデルツアーの斡旋かと思ったのだけれど、プレゼンテーションは終了した。
ここはから“ワークショップ”という名の商談会がそれぞれのテーブルで始まる。
土地の魅力のプレゼンテーションはあくまで「素材」で、ツアーという「料理」はやっとここから作られるのだ。
旅のプロが集まる会場でおもしろい話を聞いた。
こんなに歴史とうんちくがいっぱいのトスカーナ州でも、旅に行くのは女性が多いらしい。
いいや、トスカーナ州だけじゃない。
そもそも男性はなかなか旅に出ないそうだ。
というのも、男性は「ぶらり町歩き」みたいな過ごし方が苦手で、目的地にアクティビティやハコモノなど明確なゴールがないとなかなか重い腰が上がらないとか。
それに、旅行業界は女性を歓迎している。
楽しみを見つけて過ごすのは女性の方がうまく、サービスにお金を払うことを知っていて、おまけに帰りにはたくさんのお土産を買っていく。女性にとってショッピングはアクティビティだもんね。
ただ、サービスや衛生面などクレームがつきやすいのも女性とのこと。
「話を聞かない男、地図が読めない女」じゃないけど「ゴールがなければ旅立てない男、気っぷはいいが口うるさい女」なんて言葉を思いついてしまった。
ん? イヤ待てよ。
ゴールならピサの斜塔があるし、ショッピングならフィレンツェがあるじゃん。
移動は電車もステキだし、バスも結構走ってる。
わたしが行ってみたいオルチャ渓谷はヴィア・フランチジェナ巡礼路の途中にあるみたいだから歩いたっていい。
そうさ、“型にはめられるのはごめんなの”!
そうと決まればずっしりと重い資料を参考に、妄想旅行に出発だ。