キュレーションメディアのパクりブームで、少しだけ文章と写真の無断転載があって、迷惑料をいくらか手に入れたコヤナギユウだよ。
一昔前まで、写真や文章の「発表」って、そういうのが好きなごくごく限られた人だけのものだったけど、SNSの登場で息をするように誰でも情報発信をするようになって、写真や文章の価値ってなんなんだろうなって、最近ちょっと考えていたんだよね。
そんなとき、このニュースを見つけたんだ。
プロの写真20万点が無料:ストックフォトサイト「Unsplash」の次なる一手|WIRED.jp
世界各国のフォトグラファーによる20万点もの写真を保有するストックフォトサイト「Unsplash」。ハイクオリティーな画像は誰でも自由に使うことができ、しかもすべて無料だ。なぜUnsplashは、手間とコストをかけて集めた画像を無料で提供す
公開はもう3年前だっていうけれど、高画質なプロの写真を無料で(用途関係なく!)ダウンロード・利用できるというもの。
見やすいシンプルなサイト。
わたしはやっぱり夜景が好きだからナイトランドスケープ写真をぱらぱらーっと見ていたらNASAの写真もあったよ!
試しに1枚落としてみたよ。
キツネかわいいね。
幅3000ピクセルを超えるJPGデータで、ウィンドウいっぱいに広げると、キツネの柔らかな毛の一本一本に粉雪が絡みついているところまで見えて迫力があった。
ダウンロードすると画面の下のポップアップからタグも支給 unsplash-logoCloudVisual されて、コピペ掲載することができる。
ここに掲載できるのは、写真の容量の重さだけじゃなく、「いい写真」であるかどうかが重要。派手すぎるHDRや構図が上手くないなど一定のクオリティに達しないと思われた場合はアドバイス付きで戻ってくるらしい。
利用者にとっても提供者にとってもとてもすばらしいサービス。
でも当然、無料配付されているこの画像を検索すると、もうそこら中クローンだらけって感じで蔓延してるよね。
ねぇねぇこれ。
無料で提供って、それって持続可能なの?
「掲載料」も「迷惑料」ももらわないで、フォトグラファーは、生きていけるの? なんてね。思わない?
でも実は、写真家が限られた人にだけ作品を見せてそれを売り、生きていく時代はとっくに過ぎていて、過去に撮った作品を売っていくというのはどうやら古いらしい。
美術品も、絵も、写真も、見てもらってなんぼであり、いま現存して生きているならば、「作ったもの」に値段をつけて売る時代はもう終わりなのかもな、なんて思った。
もちろん、スマッシュヒットの作品もあるだろう。
でもそういうのはもう、ほんと特例になりつつあるのかもしれない。
「過去の作品」を撒き餌に、これからの作品に期待してもらうことに価値があるのかも。
一方で別にプロじゃない人の写真を買い取るサービスもあったりして。
じゃあわたしにはなにが出来るかなってことを、もやもやと考えている。