2017
05.14
01-1

DAY7:世界遺産「Lednice-Valtice complex(レドニツェ・ヴァルチツェの文化的景観)」と、小さなローマ「Mikulov(ミクロフ)」へ行こう!

TRIP, 冬こそチェコへ行こう!


map2_DAY7

長くて短い冬チェコ7日間の旅程も本日最後。大阪気質なチェコ第二の都市ブルノ(Brno)をあとにして、バスは南へ。風景はぐんぐんのどかに変化して、やがてブドウ畑が目立ってくる。これはワイン用。1時間ほどして到着したのは、ミクロフ(Mikulov)近くのお城へ到着。ここには世界遺産の「片割れ」のお城があった。ん? 片割れ? どういうこと?

▼超絶かわいいリヒテンシュタイン家のレドニツェ城

 UNESCO World Heritage [世界遺産] 
会食を楽しむリビングルーム。女性たちの遊戯室、赤の間。木造の大階段の吹き抜けに豪華なシャンデリア絶好のシャッターチャンス到来

シャ、シャ、シャンデリアのゲシュタルト崩壊や〜! 思わずメイン画像以外はカルーセルに閉じ込めるというスタイルを破っての写真展開をしちゃうほどの、理屈抜きのかわいさ! こちら、名前を「レドニツェ城」と申しまして、“世界遺産の片割れ”です。

リヒテンシュタイン家の夏の離宮で、木造・低階層が特徴的。訪れたときがクリスマスシーズンだったためホリデーデコレーションが施されているけれど、ここに城主が居たときは、こんな姿になったことはないんだなと思うと不思議な気持ち。

「これぞヨーロッパのお城!」といった内装の素晴らしさもさることながら、一夏の美しさをお客様に楽しんでもらうために設計された庭もステキだそうだ。今回は訪れたのが冬だったため、自慢のお庭も休眠期。ほとんど見られなかったけれど。

リヒテンシュタイン家とは、映画「カリオストロの城」の舞台のモデルとなった「リヒテンシュタイン公国」のそれで、12世紀から約7世紀に渡ってここら辺一帯をボヘミア王のプジェミスル・オタカル2世がリヒテンシュタイン家にあげたらしい。どうりで、さっき廊下のすみを、家庭教師のフリした不二子が駆け抜けたような気がしたよ。

 

チェコのレドニツェ城の暖炉のある部屋。木製のらせん階段は珍しく、手すりの彫刻が見事。 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

チェコのレドニツェ城の「赤の間」。食事を楽しんでくつろいだあと、夫人同士で集まる女性の部屋。おしゃべりや刺繍を楽しんで過ごしたそうだよ。 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

チェコのレドニツェ城の「青の間」。男たちがたばこやゲームを楽しむ部屋で女性は立ち入り禁止だけど、絵とはいえ領主が他の女性の裸を見るのをいやがった夫人がソファを絵の真下に設置。これでは絵が見えないと思った領主は向いの暖炉の上に鏡を置いて絵を楽しんだらしい。なにその奥ゆかしい夫婦げんか。 #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

▼田舎のレストランで豪快ランチValtická Rychta

チェコ伝統料理の豚肉のロースト!

もう一つの世界遺産を見に行く前に、ランチへ。

レドニツェ城から北東へまっすぐ伸びる422号線を10㎞ほど進んだ町でヴァルチツェ城のお膝元。のんびりとした観光地といった雰囲気の中にある平屋の小素朴なレストランだ。伝統的なチェコ料理がメニューに踊る。長いようであっという間だった冬チェコ旅で最後に口にするお料理になる。となれば、やっぱり絵になるごはんがいい。

コヤナギがチョイスしたのは突き刺さったナイフとフォークが猛々しい、豚ひざ肉のロースト。お供はもちろんビールで!

骨周りだからきっと食べられるお肉の料は少ないだろうとお思ったけれど、これが、そんなことは全然なかった。カリッと香ばしく仕上がったローストは、ムダな脂が落ちて風味も満点。酸味のきいたマスタードをたっぷりつけて、ビールで流し込む爽快感。ああ、こんなにビールが好きになるなんて。

 

▼世界遺産のヴァルチツェ城の地下でワインテイスティング!

 UNESCO World Heritage [世界遺産] 
リヒテンシュタイン家の居城だったヴァルチツェ城

満腹のお腹をさすりながらやって来たのは、レドニツェ城の“世界遺産の片割れ”「ヴァルチツェ城」。

こちらがリヒテンシュタイン家が基本的に暮らしていた「居城」で、現在はホテルやワインバーに利用されているとか。夏の離宮と居城の2つを合わせ「レドニツェとヴァルチツェの文化的景観」としてユネスコの世界文化遺産に登録されているんだよ。

ヴァルチツェ城の中は今回見なかったのだけれど、地下にはものすごいお宝が。国立のワインサロンとして、チェコで美味しいワインTOP100がすべてここに眠っているのだ。しかも、テイスティングという名の飲み放題。もちろん、お気に入りの1本を買って帰ることも出来る。ええ、1本といわず、2本でも3本でも!

▼小さなローマと呼ばれる町ミクロフ(Mikulov)からからオーストリアを眺める

この庭の先からオーストリアとの国堺が見える

冬チェコ旅はいよいよ最後の町へ。南モラビア地方で“小さなローマ”と呼ばれる「ミクロフ」だ。

「地球の歩き方」にも乗っていないけれど、チェコでもっとも有名なワインの名産地でワイン街道のサイクリングやワイナリー巡りが人気らしい。しかし訪れたのは冬、それももうすぐ夕暮れ、さらに今回の旅の最終地。町の景観が美しく「小さなローマ」と呼ばれているというけれど、夕暮れに照らされチェコとの別れを惜しむ残された時間を過ごすのにミクロフよりロマンチックな場所があるだろうか。

ミクロフ城の庭からオーストリアが見えると言うことで、閉園ぎりぎりにお庭に入れてもらって、丘の向こうのオーストリアを眺める。中欧のチェコに居ると、やはり歴史のことを考えずには居られないし、オーストリアのハプスブルク家のことは切り離して考えることは出来ない。この小さくてかわいい街並みから、あの丘まで、国境は見えなかった。過ぎた時間は戻らないし、起きた事実は覆らない、だからこそ、今のチェコがあるのだろうし、ヨーロッパという土地の歴史深さを感じる想いだった。

城の閉園時間になってしまい、追い出されるように町へ戻された。出発までの時間が名残惜しく、あの目立つ建物にのぼってみよう、となった。これは、お城や大きな門のようだけど、実はディートリヒシュタイン家の巨大なお墓。

ディートリヒシュタイン家の墓

 

あまりにも立派で堂々としているから、「お墓」って言葉の陰湿さが全然想像できない。

屋上に「バンザイ」してる人がいるからかな。あそこでみんなでバンザイしたら、楽しそうじゃない?

そう提案すると、意外とみんな乗ってくれて、ほんまちゃんが「わたしが撮影するから、みんな登っていいよ、日が沈む前に、早く!」といった。

みんなで夕陽を楽しみたいから、早く登ってばかげた撮影を終わらせて、はやくほんまちゃんにも屋上に来てもらおう。みんなで一生懸命らせん階段を駆け上がり、一列に並んでバンザイする。それを見てほんまちゃんはカメラを構え、親指を立てると建物に駆け込んで来た。

もうすぐ日が沈む。もうすぐ旅が終わる。

暗くなってきた空を見上げると、暗さの原因は太陽の傾きだけではないことが分かった。なにやら重そうな、まっくらな雲が立ちこめてきたのだ。

これは一雨来るかもしれない。最後は雨の洗礼か、それも悪くないかも。

ほどなくして息を切らしたほんまちゃんも登場し、思い思いにミクロフと夕陽をファインダーに収めていく。

空がどんどん暗くなる。すると……「雪だ!」

P1060008

えっ、と思った。

夕陽に照られてたスヴァティー・コペチェク(聖なる丘)に白い雪がふりそそぐ。

赤く、ところどころオレンジに染まった空から粉砂糖が降ってきた。

P1060009

雪はあっという間に収まって、そのあと奇跡のような虹がかかった。

P1060010

めまぐるしく、美しすぎる。

この一瞬に晴れと、曇りと、雪と、虹と、あっという間にいろいろな表情を見せてくれて、感情が感想に追いつかない。

P1060014

ちょっとした奇跡を体験し、呆然とした気持ちでバスに戻る。バスに乗り込んで、次におりたらもうウィーン空港だ。(旅程的に帰りはウィーンからだった)つまり、チェコの地をふむのはこれが最後ということ。ミクロフの町で暮らし、「いつもの夕方」を歩く人に自分を重ねる妄想をして、写真を撮った。

 

P1060021

高速道路にも国境はなく、メンバーがレンタルしてきたチェコ用のWi-Fiが使えなくなったことでチェコを脱したことを知った。道路は少し渋滞に巻き込まれ、ぎりぎり空港に到着。オーバーウェイトと荷造りの再編成に悩まされながら、搭乗し、イスタンブールで乗り換えて、成田に着いた。

旅は終わってしまえばいつもあっという間だ。

8人の実力派揃いのブロガーたちと一緒に回ったチェコは、「わたしならこのチェコをどんな風に紹介できるだろうか」と何度も考えさせられる刺激的な旅だったといっていい。

そんな風に気負う旅は、普通の旅行者やトラベルライターと言われるひとたちにはちょっと窮屈かもしれない。

でも、貧乏性で、背伸びしないと不安なわたしにはとても楽しかった。

自分には出来ないことの中から、自分にしか出来ないことを見つめるような旅だった。それは、中欧としてまわりの影響をうけつつも、アイデンティティを取り戻したチェコのような……といったら、うまく言おうとしすぎだろうか。

結局チェコ語は「ナーズトラヴィー(乾杯)!」しか覚えなかったけれど、次はこれくらいは、言えるようになりたい。

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▼ともに旅した冬チェコブロガー

 

・ほんまちゃん:hommania ポータル! | チェコ

・ikukoさん:IkukoDays|チェコ/2016

・のりおさん:チェコ カテゴリの記事 [エアロプレイン]

・TOMAKIさん:チェコのブルノにある5つ星ホテル「Barcelo Brno Palace(バルセロ ブルノ パレス)」 : 日曜アーティストの工房

・タカバシさん:チェコ旅行記 クリスマス&ビールを楽しみに行ってきます! | 乾杯おじさん

・とくとみさん:「 チェコに行こう 」 一覧|とくとみぶろぐ

・SAYAさん:ターキッシュエアラインでチェコへ #visitCzech #チェコへ行こう #link_cz | Digital Life Innovator

 

今回のブログレポートの中の写真で、コヤナギ自身が写っている写真がこんなにたくさんあったのはみなさんのおかげです。貴重なひとときを、ありがとうございました!

緊急告知:2017年5月17日から、春チェコに行きます!

めっちゃありがたいことに、ふたたびブロガーとしてチェコをレポートする機会に恵まれました!

リアルタイムレポートはInstagram(主に写真と動画)およびTwitter(インスタ写真は連携、動画はなし、豆知識や雑感など)Facebook(主に360度画像)で行います。

それぞれ投稿する内容が微妙に違うけど、好きなSNSでいっしょに旅気分してもらえたら嬉しいなぁと思っています。今回の旅程ではね、この冬チェコではいけなかったレドニツェ城のお庭が見られる予定なの。それが分かったとき、感動のあまり泣いたよね。

さぁ、チェコへ行こう!

 

Special Thanks:チェコ共和国観光局Linkトラベラーズ

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コヤナギユウ

デザイナー、イラストレーター、エディター。
yours-store代表、東京ナイロンガールズ編集長。このブログの管理者

 

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